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関東A山原が高校選抜を相手豪快左足弾!「三笘さんたちに負けられない」“最後のユニバ組”がJ入りアピール

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DF山原怜音(筑波大3年=JFAアカデミー)

[3.4 デンチャレ 日本高校選抜 1-1 関東選抜A]

 均衡を破ったのは右サイドバックのDF山原怜音(筑波大3年=JFAアカデミー)の一撃だった。後半32分、FW大森真吾(順天堂大2年=東福岡高)のシュートのこぼれ球を拾うと、フェイントでコースを作って左足を振り抜く。グラウンダーのシュートは右ポストを叩きながらゴールに吸い込まれていった。

「PA付近でこぼれてくるという予測をしていた。実際にこぼれてきて、最初は右足で打とうと思ったけど、相手が足を出してきたので、ファーストタッチで左足に置いた。得意な形だったので、得点が生まれたのは狙い通りだと思います」

 しかしチームは直後にMF宇野禅斗(青森山田高2年)に同点弾を許し、引き分けに持ち込まれてしまう。「手ごわかったけど、絶対に勝たないといけない試合だった」。ゲームキャプテンとして臨んだゲームだったこともあり、高校選抜に健闘を許した結果に反省の言葉を並べた。

「今後の人生に繋がる場」と意識を強めて臨む大会になっている。山原は筑波大で1年生からレギュラーを掴む関東リーグでも屈指のタレントで、2年時に全日本大学選抜の一人として、ユニバーシアード大会に出場。現在Jリーグで活躍するFW三笘薫(川崎F)やFW上田綺世(鹿島)らとともに、金メダルを獲得した。

 ただ中心メンバーだった上級生はもちろん、一学年上のFW小柏剛(札幌)やMF児玉駿斗(名古屋)、そして同期のDF角田涼太朗(筑波大3年=前橋育英高)も横浜FMへの入団を内定させ、当時のメンバーでプロ入りが決まっていないのは山原のみとなっている。

「ユニバメンバーは僕以外みんなJクラブにいる。その中でも筑波大出身の三笘さんだったり、一緒にやった選手がJクラブで活躍しているのをみると、自分も一緒にやっていた立場として絶対に負けてはいけない。刺激になる存在なので、もっと頑張らないといけないなと思っています」

 この試合でもサイドチェンジからのチャンスメイクなど、持ち味の安定したプレーを披露したが、「もうひとつふたつチームを勝たせるプレーができればベストだった」とまだまだ満足することはない。実績十分の右SBはアピールを続けることで、自らの力で吉報を手繰り寄せる。

(取材・文 児玉幸洋)
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