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[MOM720]関東C・北信越MF大森渚生(日本大3年)_ワンマンショー、FC東京でプロになった弟には「絶対に負けない」

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MF大森渚生(日本大3年=東京Vユース)

[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[3.5 デンチャレ 中国・四国選抜0-5関東C・北信越]

 前半の4得点はすべてをMF大森渚生(日本大3年=東京Vユース)が演出した。

 まずは前半16分、関東C・北信越選抜は右サイドの崩しからチャンスを作ると、オーバーラップしたDF中野就斗(桐蔭横浜大2年=桐生一高)のクロスから大森が左足で押し込む。ディフレクションしたシュートがゴールネットを揺らすと、続く26分には今度は左サイドの崩し。FW小森飛絢(新潟医療福祉大2年=富山一高)のアシストから大森が左足で流し込んだ。

 さらに前半37分と45分に右サイドで獲得したCKを蹴ると、DF遠藤一真(北陸大2年=習志野高)とFW河村慶人(日本体育大3年=近大附高)の頭にピタリと合わせて2アシストを記録。圧巻パフォーマンスに大森は「準備段階でセットプレーが重要になると言われていた。質のところは自分の生命線」と胸を張り、「得点に繋がって良かった」と笑顔をみせた。

 3歳年下の弟、大森理生が今季よりFC東京でプロサッカー選手としてのキャリアをスタートさせている。渚生は東京ヴェルディの下部組織、理生はFC東京の下部組織出身と歩んできた道は異なるが、これまでも今も意識を十分にさせる存在。「プレーヤーとしてはリスペクトしているけど、マジで負けたくない」。夢の階段は先に上られたが、必ず追い越したいという思いをより強くしている。

「弟がプロになったのはすごく嬉しいんですけど、マジで負けたくない。同じ舞台に立って越さないといけないので、絶対に負けたくないです。プレーヤーとしてはリスペクトしている部分もあるし、彼は反骨心を持っていたり、直向きに出来る選手。自分はメンタル的な部分で彼より足りていない部分も感じるけど、対面したら絶対に負けない。劣等感?全然ない。負けるつもりはないです」

 今春より大学4年生になる。大学で進路を確認する話し合いをしたが、「就活はせず、プロ一本でいく」という覚悟を決めたという。「冬の全国大会でベスト8だったけど、昨年のリーグ戦は2部で8位。ただその中で自分がピックアップされてここに来ることができた。いい意味で捉えながら、自分の価値を証明できればいい。プロへのアピールもそうですし、日大の価値を上げていければと思います」。

 武器は「ボールを持った時の技術と左足」。2学年上の先輩で、現在北海道コンサドーレ札幌でプレーするMF金子拓郎のような絶対的な選手になることで、プロへの道をひらきたいと考えている。「当時の彼はレベルが違って、安心感のある選手だった。今年自分が4年生になって、周りからそう思われるようなプレーヤーになりたいなと思います」。信じてきた左足で、これからの未来も切り拓く。

(取材・文 児玉幸洋)
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