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初の代表候補合宿で存在感示した一方、「上には上がいる」。FWアジズブライアン瑛汰は「日常」を大事に進化へ

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U-17日本代表候補合宿FWアジズブライアン瑛汰(千葉U-18、右から2人目)はより日常を大事にして上を目指す

「ずっと目標にしていた」という年代別日本代表。15日まで4日間のU-17日本代表候補合宿(高円宮記念 JFA夢フィールド)を経験したFWアジズブライアン瑛汰(千葉U-18)は、より「日常」を大事にして上を目指す。

「背後へのアクション、左利きなのでそこで違いを生み出せたら」というアジズ。182cmの長身レフティーは、強雨の中で開催された練習試合(14日)で積極的にボールに絡んで崩しにチャレンジし、ゴールを生み出そうとしていた。

 前線で存在感ある動きを見せていたが、得点を奪うまでは至らず、起点になる部分でも不十分だったことを反省。4日間ともに過ごしたライバルたちは、一つ一つのプレーの質が高く、スピード感も異なっていた。これまでの取り組みによって代表候補入りという成果を出したが、満足はしていない。課題を改善しながら、持ち味の抜け出しや左足でより違いを生み出せるように努力していく。

 今回、帯同した中村憲剛ロールモデルコーチからは、「日常に帰ってどうするかが全て」という意味のメッセージがあったという。ユース年代では無名だった中村コーチだが、諦めず、自分で考えながら壁を一つ一つ乗り越えたことで日本を代表する名手になった。千葉U-18の朝岡隆蔵監督からも「練習で意識してやらないと成長しない時期」と指摘されているというFWは、より「日常」を大事に、意識・進化していく考えだ。

「日頃の練習から謙虚に、ひたむきにトレーニングしていきたい。自分は今回、色々な刺激を受けたけれど『上には上がいる』と感じたので、チームを巻き込んでレベルアップし、(U-17日本代表から)U-18、飛び級を目指してやっていきたい」

 アジズは「咄嗟に判断してプレーすることは得意です」というように、想像力や発想も強み。意外性のある動きからゴールを奪い取る力も魅力だ。マンチェスター・ユナイテッドのFWマーカス・ラッシュフォードを憧れの選手に挙げるガーナ系のFWが、初の代表候補合宿をきっかけに、より日常から努力を続けて大きく羽ばたく。

(取材・文 吉田太郎)

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