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明治大MF田中克幸1G1A、U-20代表合宿では谷内田と再会「負けていられない」

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[6.27 関東大学L1部第11節 明治大3-0早稲田大 中台運動公園陸上競技場]

 1点リードの後半19分、明治大はFW佐藤恵允(2年=実践学園高)が高い位置で積極的なプレスをかけると、GKヒル袈依廉(1年=鹿児島城西高)の焦りを誘う。クリアが中途半端になったところにMF田中克幸(2年=帝京長岡高)が詰めて追加点を奪った。

「ケインが上手く追ってくれてミスを誘ってくれた。そのミスを決めるだけだったけど、落ち着いて決められて良かったと思います」

 前期最終節でようやく奪った今季初ゴールだ。高校時代から世代別代表に名を連ねるなど注目選手だった田中だが、1年目のリーグ戦は8試合で1ゴール1アシスト。鳴り物入りでの入学だったことを考えれば、やや物足りない数字に終わった。

 今季も序盤からなかなかコンディションを上げられずに苦しみ、開幕からベンチスタートが続いたが、第5節の慶應義塾大戦で先発初出場すると、そこからすべてに出場。そして迎えた前期最終節にも先発すると、前半15分のFW藤原悠汰(4年=広島皆実高)のゴールで今季初アシストを記録。さらに後半19分の初ゴールと、マン・オブ・ザ・マッチ級の活躍をみせた。

 田中は5月31日からトレーニングキャンプを行ったU-20日本代表候補メンバーにも招集された。高校3年生の1月にU-18日本代表の一員としてスペイン遠征を行って以来の代表活動。またこれまでは3月生まれということもあり、1つ年下の世代の代表に呼ばれいていたことで、「一番目指していた」と語る初の同世代代表への招集だった。

 代表合宿では高校時代のチームメイトで、現在京都サンガF.C.でプレーするMF谷内田哲平と再会。互いの現状を確認し合う貴重な機会として、大いに刺激を貰ったという。「Jリーグの選手は質の部分で高いなと感じたけど、自分もそこが武器なのでJリーガーには負けていられない。大学サッカーのレベルも上がってきているけど、差は埋めていかないと」と今後の成長の糧にするつもりだ。

 大学リーグでまずは絶対的な存在になることを目標としたい。「高校と比べては明治大学のサッカーに合わせたコンセプトを意識しながらやっています。その中で自分の良さを生み出しながらチームにどういい影響を与えられるかを考えてやっていきたい」。超高校級と注目を集めたレフティーは一歩ずつ階段を上っている。

(取材・文 児玉幸洋)
●第95回関東大学L特集

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