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[全中]“兄貴”に続け!青森山田中が静岡学園中を下し7大会連続の決勝へ:準決勝

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 兄貴に続くぞ!第52回全国中学校サッカー大会の準決勝が22日に行われ、青森山田中(青森)が静岡学園中(静岡)を3-1で下し、7大会連続となる決勝進出を果たした。23日の決勝では神村学園中(鹿児島)と対戦する。

 21日に行われたインターハイ準決勝でも激突した両校。試合前には互いの関係者から叱咤激励のエールが届いていたという。連日の兄弟対決に両軍の選手も意識を十分にして臨んでいた。

 慎重な立ち上がりとなったが、徐々に青森山田が圧力を強めていく。しかし前半18分のMF仲澤素晴の右クロスからFW三浦陽がニアでつぶれ、ファーに詰めたFW金内秀斗が右足で狙ったシュートはGK野村聖生に止められ、クロスバーに当たる。

 給水タイム明け直後にも波状攻撃をみせたが、これも決めきることができない。前半28分には三浦が個人技から左足シュート。GKに弾かれた跳ね返りを金内が狙うが枠外に外れていった。

 だが後半開始直後に青森山田に待望の先制点が生まれる。今大会は腰痛のために約30分の出場にとどまっている金内に代わって入っていたMF増田敢太が仲澤の右クロスに飛び込んでゴールネットを揺らす。さらに同13分には相手からボールを奪ったFW大沢悠真が左足で追加点を決めて突き放した。

 静岡学園も後半に入りようやくエンジンがかかり始めるが、MF山下輝大のファーストシュートは得点に繋がらない。終了間際の後半アディショナルタイム4分に途中出場のMF前田一樹が放ったミドルシュートがGK安井星太のキャッチミスを誘発。1点を返したが、直後にMF泉山周仁にダメ押し点を豪快に決められてしまった。

 インターハイ同様、軍配は青森山田に上がった。昨日の準々決勝は残り15分で2点差をひっくり返しての逆転勝ち。上田大貴監督は「ゼロで守るコンセプト」をもう一度イレブンと共有して試合に臨んでいたと明かす。「選手たちがミーティングでやったこと、今やらないといけないことを考えながらやってくれた。苦しいゲームをしっかりとものにしたことがいい自信になっていると思います」と納得の表情で話した。

 7大会連続の決勝進出だが、過去2大会は準優勝。上田監督も「勝ち切る難しさは過去の2大会で十分理解しているつもり」と頷く。決勝の相手は神村学園中(鹿児島)に決定。指揮官は「素晴らしいチームだということも聞いている。間違いなく強敵。かといって我々も力がないわけではない。十分に自信をもって挑んでいきたい」と気を引き締めると、「“兄貴”たちの活躍は勇気と希望を与えてくれている。たまたまの変更で日程が重なりましたが、いい刺激になっていると思います」とインターハイを優勝した青森山田高との兄弟Vに向け闘志を燃やした。

 準決勝のもう一試合は、神村学園中がアサンプション国際中(大阪)に4-1で逆転勝ち。MF名和田我空が今大会2度目のハットトリックを達成し、決勝に導いた。

 決勝は23日、JITリサイクルインクスタジアムで10時にキックオフする。

▽準決勝結果
青森山田中 3-1 静岡学園中
[青]増田敢太(35分)、大沢悠真(53分)、泉山周仁(60分+5)
[静]前田一樹(60分+4)

神村学園中 4-1 アサンプション国際中
[神]名和田我空3(24分、59分、60分+3)、杉本陽盛(44分)
[ア]杉本陽(10分)

(取材・文 児玉幸洋)
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