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山形内定の興國MF荒川永遠、ライバルFW永長鷹虎の川崎F加入や託された「7」も刺激に

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モンテディオ山形内定の興國高FW荒川永遠はライバルの存在も力に成長(写真提供=興國高)。

 ライバルに負けじと努力を続け、プロ入りを勝ち取った。31日、モンテディオ山形興國高(大阪)FW荒川永遠(3年=セレッソ大阪和歌山U-15出身)の22年シーズン加入内定を発表。荒川にとって、興國の同期で川崎F内定を決めたFW永長鷹虎(3年)の活躍が刺激になっていたようだ。

 今春の段階で荒川は、選手層の厚い興國でまだ控え。現在川崎F入りに加え、U-18日本代表候補に選出されている永長も、当時はまだレギュラー争いをする一人だったという。だが、先にブレイクした永長は、6月に川崎F内定。責任感を高めた永長は、プリンスリーグ関西で連続ゴールを決めるなどチームのエースとして奮闘した。

 荒川は「鷹虎の存在は1年の時からずっと意識はしていて、お互い出れない時期もあった中で鷹虎がプロになるという時は自分もめっちゃ頑張らないといけないと思ったし、悔しい気持ちがあった」と振り返る。荒川は昨年まで右ウイングが主戦場。その右ウイングで君臨し、ドリブル、左足シュートでチームを勝たせる永長を追う形で、荒川も成長を遂げてきた。

「(荒川は)技術・戦術が身長の伸びと比例してグッと上がってきた」と内野智章監督。前線を中心に複数のポジションでプレーできることも強みの荒川は、7月の初芝橋本高戦で1ゴール1アシストを記録するなど得点に絡む力や献身性をピッチ上で発揮することができるようになった。

 そして、評価を得て練習参加、内定。「プロ決まった時は鷹虎もめっちゃ喜んでくれましたし、鷹虎が決めた時は自分も(悔しさがある一方で)嬉しかったですし、すごく良いライバルやし、友達だと思います」。これからも「ライバル」永長と切磋琢磨していく意気込みだ。

 興國にはプロ入りしたプレーヤーが、卒業時に自分の背負っていた背番号を後輩に託すという“儀式”がある。荒川が背負っている「7」は、今年横浜FM入りした先輩MF南拓都から指名されて得た番号だ。

 シーズンはじめは「7番もらっていてずっと試合に出られなくてベンチ。(内野)監督にも『オマエはまだまだ足りない』と言われていました」。それでも、自分に「7」を託してくれた先輩の期待に応えることも目指して努力を続け、活躍し、山形入り。「重みがあったけれど、7番の仕事は徐々にできていると感じています」。これからチームを勝たせるプレーをより増やしていく。

 残り半年の高校生活へ向けて荒川は、「自分たちが掲げているプレミア昇格と選手権は獲りたい。チームを勝たせるために頑張っていくのが目標です」。インターハイは代表決定戦で大阪桐蔭高に0-1で惜敗し、全国へ届かず。その悔しさも胸に、ライバルと切磋琢磨しながらより力を身に着け、目標を達成し、山形へ進む。

(取材・文 吉田太郎)
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