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【単独インタビュー】『FIFA 22』公式アンバサダーに就任! 日向坂46・影山優佳さん「いろんな人とゲームを通じて交流したい」

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日向坂46の影山優佳さん

 芸能界きってのサッカー通として知られる日向坂46の影山優佳さんが、10月1日に全世界同時発売されるサッカーゲーム『FIFA 22』の公式アンバサダーに就任した。ゲキサカではこのたび、大役が決まった影山さんの単独インタビューを実施。FIFAシリーズとの関わり方やゲームモードの魅力について聞いた。

――まずは近況について教えてください。2020年6月、Jリーグ再開を前にインタビューをした際は、Jクラブの魅力紹介をする公式ブログの連載「影山優佳のWE LOVE Jリーグ」についてお話を聞きました。あれから1年あまりが経ち、多くのサッカー番組に出演したり、アニメ『さよなら私のクラマー』の声優を務めたりと、たいへん幅広く活躍されています。「サッカーが仕事になった」いまの立場をどのように捉えていますか。
「きっかけとなったブログは、どちらかというとコロナ禍という難しい状況の中で、私なりに大好きなサッカーを盛り上げたいという気持ちからで、自分から世界に対して何かを求めていたわけではなかったんです。ただそれが口コミと言いますか、ファンの方々がちょっとずつ広めてくださったことで、テレビに呼んでいただいたり、サッカーを応援するお仕事を任せていただけたりと、いろいろな形で私をつなげてくださいました。なので、みなさんのおかげだなという思いがあります。私が大好きなもの、趣味としているものを仕事として楽しんでやらせていただけていることがすごく幸せだなと感じています」

――サッカーを通じてさまざまな出会いがあったと思います。
「サッカーが大好きな身として、いろんな方々とご一緒させていただきましたが、サッカーの話をしているとみなさんお優しく、自分が話しているのを聞いてくださることばかりで、すごくありがたいなと思っています。また話を聞いてくださっていた皆さんも自分の考えを共有してくださったり、経験談を教えてくださったりして、サッカーを通して同じ空間を共有できているという感覚がすごくあります。それは毎回新鮮ですし、たとえ世代が全然違っていても、同じ話題で楽しい時間を過ごせているのがすごく幸せだなと感じます」

――ひとりのファンとしてサッカーに向き合っていた時と、何か変わったことはありますか。また逆に変わらなかったのはどのようなことですか。
「変わったことは、いままでは基本的にファン目線で、一応少しサッカーをやっていた身でもあるので、どういったプレーが難しいかというのはなんとなくの範囲で分かっていたつもりではあったんですが、もう全然世界が違うプロの方々、厳しい舞台を経験してきた方々から直接伝えられる言葉はリアルで重く、それがすごく新鮮に感じていて、新しい視点をもらっているなと思います。私もファンの一人であり、番組を見てくださっている方もそういう視点だと思うんですが、プロの世界を経験した方の言葉を普段はなかなか聞けないじゃないですか。そこでいろんな番組さんを通して、サッカー界のレジェンドの方々が話してくださり、番組を通してお伝えできるのはよりサッカーの深み、面白さ、難しさを感じられていいなと思います。最近は選手のプレー環境、監督の思い、クラブの運営、コミュニケーションなど、以前の自分が想像できなかったことまで考えが少し届くようになってきたのかなと感じているので、そういうふうにいろんな見方でサッカーを見られるようになったのは、このお仕事をさせていただけたからなのかなと思っています。また変わらないところで言えば、サッカーが大好きで、応援したいという気持ちはずっとあります。サッカーの試合をただただ熱狂するサポーターの気持ちも分かりますし、選手を応援したり、サッカー全体を応援したりという仕事はアイドルの自分にしかできないことだと思っているので、情熱を持って応援するというのは本当に昔から変わらないかなと思っています」

――サッカー界の最前線にいた人々の話を直々に聞くと、やはり重みがありますよね。先日はDAZN『Atsuto Uchida's FOOTBALL TIME』内のロケ企画「PLAYERS LAB(プレーヤーズ・ラボ)」に出演していましたが、内田篤人さんとボールを蹴りながら「アイドルになってよかった」と言っていたのが印象的でした。そういった方々と関わる経験から何かを得ているという感覚はありますか。
「普通に考えると、内田さんとサッカーをする機会なんてなかなかあり得ないじゃないですか(笑)。それもそばで指導している姿を見て勉強させていただけるなんて、アイドルになってからももちろんですし、ただのサッカー少女だった時は想像もできなかったことでした。そんな素敵なご縁をいただけていることに感謝の気持ちでいっぱいです。またそばで聞いているからこそ分かることや、番組を作っていく中で自分ができる役割、自分がやったほうがいいなという立ち位置を意識できるようにもなりました。それに対して視聴者の方々も褒めてくださったりとか、内田さんからも素敵な言葉をいただけたりして、すごくやりがいを感じています。見ていて楽しい番組になるように、視聴者の方々がためになるように自分ができることは何かというのを考えていきたいなと思うようになりましたし、あの番組に限らず、毎日が本当に勉強であり発見なので、気づいたことを自分の言葉で発信できるように、言葉もちょっと意識して自分の語彙を増やしたりもしたいなと思うようにもなりました」

――今回は『FIFA 22』のアンバサダー就任インタビューですが、ちょうどその話題にもつながりそうな話だと感じました。昨年9月、テレビ東京の番組『有吉ぃぃeeeee!〜そうだ!今からお前んチでゲームしない?』に出演し、FIFAシリーズをプレーされていましたが、あの経験も貴重な出会いの一つだったのではないでしょうか。
「FIFA 21を『有吉ぃぃeeeee!』の皆さんとプレーさせていただいたんですが、まず個人的には初めてくらいのバラエティ番組だったので、ゲームがちゃんと上手くできるのかなということと、バラエティってなんだ?みたいな感じもあって(笑)。考えないといけないこと、でも考えてもわかんないやということ、当時は緊張とか不安とか本当にいろんな思いがありました。ただ、いま振り返ってみると、私はなんでも失敗したくないというか、完璧にしたがりなところが昔からあるので、ああいうふうにもがくような経験ができたことが、自分の成長にすごくつながっているんだろうなと思っています」。

――誰もが知っているような著名な芸能人が並ぶ中、同じ日向坂46の丹生明里さんとともに、バラエティ流の突っ込みも受けながら奮闘されていました。当時のブログには「大先輩の方々を前に、空回りしてしまったりうまく自分の気持ちを伝えられなかったりしてしまっていた」と反省点も書かれていましたが、どのような思い出がありますか。
「正直なところを言えば緊張しすぎてあまり覚えていないところがあるんですが(笑)、二人で本番前に『こういうふうにしてみようか』という話はしていました。丹生ちゃんはサッカーゲーム自体そう多くプレーしていなかったので、私からは『こういうふうにプレーするんだよ』と。丹生ちゃんは番組への出演経験があったので『こういうふうにすると大丈夫だと思います!』と言ってくれて。そういう相談をしながら臨んでいましたね」

――当時はFIFAシリーズのプレー歴はどれくらいだったのでしょうか。
「家族がサッカー好きで、きょうだいともサッカーゲームをしていたので初めてではなかったんですが、決して器用なほうではないのでゲームが得意な意識もなく。出演させていただく形になってから一人で練習していたんですが、当時は結構焦りもあって、ゲームの難易度が高く感じる瞬間はありましたね」

――ただ、今年7月には2度目の番組出演がありましたが、操作スキルが大きく上がっていたことが印象的でした。かなり練習していたんですか。
「昨年から今年にかけて『#FIFAフェスアンバサダー』をさせていただいたこともあって、練習できる時に楽しんで練習していました。そういった環境が自分の周りにできていたので、サッカーゲームの楽しさを自分でも気づける期間になりました。そのおかげでゲームに触れる回数が増えていたのかもしれないです」

――番組ではそれぞれのプレイヤーが1人の選手を操作し、11人で集まって戦う「プロクラブ」のモードをプレーしていました。単純に選手を操作する楽しさだけでなく、戦術や戦略を立てながらプレーする選手目線の面白さも感じられるモードだと思いますが、どのようなところに魅力があると感じていますか。
「なかなかそのくらいの人数が集まることは現実では難しいと思うんですが、オンラインであれば少し距離が離れたところにいる友達も参加できますし、ちょうどいまはなかなかみんなで一堂に会して何かができるという環境ではないからこそ、目に見えないものでつながれることがすごく素敵だなと思いました。距離が離れていても声や動きを通して、連係や、それぞれの戦い方を相談しながら楽しむことができるというのは、現実でサッカーをしているような感覚にもなれるし、より絆が深まるようなモードだなと思っています。私も友達とやってみたいなと思いました」

――連係や戦い方という点で言えば、『有吉ぃぃeeeee!』でもただサイドでボールを受けて突破するのではなく、味方のスペースを空けるために裏に走ったり、あえてサイドバックの突破を促すために引いてみたりという動きを意識しているように思いました。駆け引きの楽しさもあったんじゃないでしょうか。
「2回目の収録の時は自分が点を取るというよりも、スペースを作ったり、ラストパスを供給できたりしたらいいなという目標を立てていて、そういう動きをメインに練習をしていました。相手はコンピューターだったんですが、駆け引きをすると結構引っかかってくれる部分があるので、味方には『引っかけの動きだよ』というのを伝えつつ、スペースをつくる動きができたときはすごく爽快感がありました。ちょっと性格悪いかもしれないんですけど……(笑)」

――サッカーはそういうスポーツですからね(笑)。
「引っかかったー!と痛快な部分がありました(笑)。そういったところに私はすごく楽しさを感じましたね」

――また番組のように世代が違う人や、身体能力が異なる人、サッカー経験者かそうでないかに関わらず一緒のピッチでプレーできるというのもすごいことですよね。
「ゲームは世代もそうだし、地域とか国を越えちゃったりもして、自分たちがつながろうと思えば世界中の誰とでもつながって同じように楽しめるものだと思うので、そこは一番と言っていいほどの魅力だと思います。バックグラウンド的なものを気にせず、何かに熱中できるというのはゲームならではの魅力だなと思います」

――またもう一つ、FIFAシリーズには『FIFA Ultimate Team』(FUT)という名物モードがあります。影山さんは以前、あるYoutubeの企画でプレーしていましたが、率直にどのような感想をお持ちですか。
「自分で好きなチーム、ドリームチームを組めるのは本当に夢があるなと思いましたし、なかなか欲しい選手が出てこない時のもどかしさも楽しみの一つだなと思います。ただ当時の私も頭を回転させてチームを組み立ててみたんですが、いま振り返ると『なんであの場所(左サイドバック)にFWグリーリッシュ(イングランド代表/当時アストン・ビラ)を置いたんだろう』って後悔もあるんです(笑)。編集もあって狙いが伝わりづらかったんですが、あの位置のグリーリッシュはさすがに難易度が高かったという……(笑)。それでもあの時は一人でやっていたんですが、このモードでも友達と一緒にプレーすることができると思うので、『なんだよそのチームは〜』とか『おかしいんじゃないの〜?』とかツッコミを入れながらやることもできるし、ドリームチーム同士で対戦して『同じ選手使ってるじゃん!』って普通ならありえない世界線の出来事も楽しめると思うので、ゲームの中こそのいろんな楽しみ方ができるのは魅力的だなと思います」

――グリーリッシュといえば今季からマンチェスター・シティに移籍し、グアルディオラ監督にどう起用されるかも注目ですね。インサイドハーフでも使われているようですし、ひょっとしたら影山さんと同じ位置で使われることもあるかもしれません(笑)
「実はあの時、周りの選手との兼ね合いとかも考えて、試合中のフォーメーション変更で中盤ダイヤモンド型にスライドさせるような形で置いてみたんですが、いま考えると元の形でも良かったかなと(笑)。まあまあ、そういうチャレンジングな采配もできるのが魅力でもあると思うので、皆さんも選手の可能性をサッカーゲームで引き出してみるのはどうかなと思います(笑)」

――サッカーファンって誰もが「マイ・ベスト・イレブン」的なものを作ったことがあると思うんですが、このモードはそういった楽しみが大きいですよね。
「やっぱり夢がありますよね。自分で選手たちを獲得して、監督も引っ張ってきて、育成強化もチーム編成もして……と現実的にやるのはなかなか厳しいところを、ゲーム内のシステムを使って戦術やプレースタイルとともにチームを一からつくれるというのは、サッカーが好きな人からしたら楽しみでしかないので、私も実際にFUTをやらせていただいて、もっとやりたいなと思いました。また現実の選手に合わせてプレースタイルや能力、ポジションも変わったりしますし、楽しみは無限大だなと思います」

――少し余談ですが、ベストイレブンといえば昨年、テレビ番組『FOOT×BRAIN』のオンラインイベントでビジャレアルのDFパウ・トーレスをベストイレブンに挙げていましたよね。当時は「どんな選手?」という反応だったように記憶していますが、いまやスペイン代表としてEUROに出場し、東京五輪でも日本と対戦して多くの人が知る選手になりました。他にも影山さんの“推しの選手”がどんどんステップアップしていくと言う現象が起きていましたが、当時はどう思っていたんですか。
「パウ・トーレス選手はいまや代表で活躍されていて、日本で放送された試合でも結果を残されていました。またグリーリッシュ選手もシティに行くということになって……。あとコナー・コーディ選手も代表に選ばれちゃったりしました。たまたまオススメとして挙げさせてもらった選手がたまたまのタイミングで活躍してくださって、個人的にはちょっと誇らしかったりしましたね。サッカーにあまり興味がなくても『影ちゃんが言うなら見てみようかな』という方もたくさんいらっしゃって、自分で予定を空けて調べて見てくださったり、その感想をお手紙とかで共有してくださったりして、すごくうれしかったですね」

――そんな影山さんがいま作ってみたいチーム、あるいはいま使ってみたい選手はいますか。
「そうですね……。私はオリンピックですごく感動したので、日本人選手を自分のチームで育成して、世界1位を目指せるチームを作ってみたいなとは思いました。オリンピックでメダルが取れなかったので、ゲームの中で頂点を目指したいです!」

――10月1日に発売される『FIFA 22』は次世代機に特化したバージョンも用意されていて、より現実のサッカーに近づくようですが、実際にプレーする際にどのように楽しみたいですか。
「新しくなったFIFA 22ではオフ・ザ・ボールの動きに注目しています。一人でプレーをしていると、逆サイドの選手がたまに思ったところと全然違うところにいて、ボールロストをしてしまうことがあったんですが、今後は逆サイドの選手を活かせるような動きを意識してプレーできるようになると戦術やプレーの幅がすごく広がると思うので、そこが楽しみです」

――制作にあたっては実際の選手にフィールドでプレーしてもらい、それぞれの選手から収集した詳細なデータがゲーム内にも落とし込まれているので、ポジショニングは大きくアップデートされているようです。
「ゲームをプレーしていく中で、自分たちで戦術を決めて駆け引きをするのが醍醐味だと思うので、ポジショニングによって駆け引きがより高度になっていくと、実際の試合を自分たちでやっているかのような感覚になれると思います。逆にゲームだからこそできるようなプレーもきっと出てくると思いますし、そういった幅が出てくるところを楽しみにしています」

――最後に今後の活動に向けた意気込みをお願いします。
「今回、FIFAのアンバサダーを務めさせていただくにあたり、いますぐにできるかわからないけど、いろんな人とゲームを通じて交流したいと思っています。選手の方であったり、FIFAファンの方であったり、ゲームを通じて楽しんでいろんな方とお友達になりたいです。また9月にWEリーグが開幕します。同じ女性として楽しみで仕方がないですし、同性だからこそ注目してほしいポイント、自分だからこそ注目できるポイントはあると思うので、選手の方からもそういうポイントを聞きつつ、自分の言葉で発信できるような人になりたいです。自分で選手の言葉を聞いて、自分の言葉で伝えるような橋渡しの役目を担えるような存在になれるように頑張りたいと思っています」

(インタビュー・文 竹内達也)


【FIFA 22商品概要】
▽開発:EA Vancouver、EA Romania
▽発売日:2021年10月1日(金)
▽対象ハード:PlayStation®5、Xbox Series X|S、PlayStation4、Xbox One、Origin™、Steam、Google Stadia、Nintendo Switch™(「FIFA 22 Legacy Edition」のみ)
▽希望小売価格
Ultimate Edition:13,000円(PS5・PS4、Xbox Series X|S・Xbox One)、10,700円(Origin・Steam)
Standard Edition:9,700円(PS5、Xbox Series X|S)、8,700円(PS4、Xbox One、Origin、Steam)
※価格は全て税込

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