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スーパーセーブにも満足せず…権田「与えられているのはゼロで抑える仕事」

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 日本代表GK権田修一(清水)はカタールW杯アジア最終予選・サウジアラビア戦の後半4分、左足をギリギリで残したスーパーセーブによって一度はチームを救った。それでも後半27分の失点で、0-1の敗戦。権田は「一本止めたから一本やられてしょうがないではない」と唯一の失点を悔やんだ。

 権田にとって、GKに「与えられているのはゼロで抑える仕事」。権田は同じくビッグセーブがありながら0-1で敗れたオマーン戦を振り返りつつ、「点が取れない時にもゼロで抑えれば勝ち点1が取れるというのを常に追求したいし、そこが一番の仕事だと思っている」強調。「止められたからいいでしょではなく、ゼロで抑えられたらというのが悔しさが残っている」と話した。

 今回の最終予選で日本は早くも2敗目。勝った中国戦も敗れた2試合も、全てスコアは1-0。前半のうちに先制点を奪えた中国戦では優位に試合を進められた一方、奪えなかったオマーン戦とサウジアラビア戦では後半に拙い試合運びを見せ、ミスから喫した失点が結果に大きく響いていた。

 それでも権田はこれまでの課題に共有点を探すのではなく、冷静にディテールを見つめている。

 権田が見つめるサウジアラビア戦の課題は「前半から距離感が良くなかった」こと。「うちのピンチはボールロストからがほとんどで、ビルドアップして数的優位を作られるシーンはなかった。マイボールでは持てている感じはあって、チャンスはできたかもしれないけど、あまり気持ちよく回せていなかった」。そう振り返った権田は「上手くいかないところを修正できず、失点してしまった」と分析した。

 だからこそ「崩されたシーンはなく、勢いある状況の方がピンチが多かったので、しっかり揃っている時は守れていると自信を持っている」とブロック守備には手応えも語る。次のオーストラリア戦でもそこは変わらない。「修正しないといけないことはあるが、全てが悪かったわけではないと自信を持ってやっていく」と前を見据えた。

(取材・文 竹内達也)
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