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伝統校・韮崎の守り支える文武両道の強力CB岡田聖亜

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韮崎高CB岡田聖亜は攻撃性能や予測力の高さを備えたディフェンスリーダー

[10.16 選手権山梨県予選3回戦 合同(市川高・青洲高・峡南高) 0-10 韮崎高]

 35回目の選手権を狙う伝統校・韮崎高を文武両道のCBが支えている。DF岡田聖亜(3年=フォルトゥナSC U-15出身)は、元々攻め上がりを得意とするSBだったが、最終ラインの中央で予測力と考えて実行するプレーを発揮。小泉圭二監督も「クレバーで、判断が良くて、学力も高い。言ったことを実現してくれています。DFの中心として信頼できる選手です」と大きな信頼を寄せている。

 この日は速攻で1点をもぎ取ろうとする相手の攻撃を冷静にシャットアウト。また、ビルドアップから縦パスやサイドチェンジを狙うなど、攻撃に変化を加えていた。SBで見せる迫力十分の攻撃参加は魅力だが、現在はCBとしての使命感、責任感を持って楽しみながらプレーをしている。

「自分は一番後ろから全体が見えるので、変化とかプレーの質とかを見て、その時に合った一番良い声がけとか味方が欲しているパスとかは意識しています。ロングフィードとカバーリング能力を見て欲しいです」。この日は機会がなかったが、1試合で10球、20球投げても平気だというロングスローも要注目だ。

 岡田は文武両道のプレーヤーだ。「自分は選手権に出るために韮崎高校に入ったのと、勉強も両立して、自分を厳しい環境に置きたいと思ったので、普段の学校生活から意識して取り組んでいます」。帰りの電車や帰宅後も時間を掛け過ぎずに集中して学習。そして、学年上位の成績を維持している。

 サッカーでも上を目指せるようなポテンシャルがある印象だが、本人は国公立大学の受験、進学を希望。これから、学業でも大学入学共通テストへ向かうが、それ以上とも言える情熱を持って戦う舞台がスタートした。「選手権に懸ける思いは言葉に表せないくらい強いと思います」。選手権に出るために韮崎へ進学したDFは、必ず憧れのピッチに立って卒業する。

「自分はCBとして、選手権で無失点優勝というのが一番の目標で、その上でセットプレーで点を取ってチームを勝たせられるように。出ていない人も3年生の中にはいますし、応援して下さる人の思いも込めて選手権に行きたい。ここで優勝するのは、自分の人生の中でも大きな意味を持つと思うので、絶対に優勝したい」。前回日本一の山梨学院高などが争う激戦区・山梨において、公立校の選手権出場は難関。それでも、岡田は仲間たちとともに責任感を持って無失点を続け、一つめの目標を達成する。

(取材・文 吉田太郎)
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