[関東]“身体能力は図抜けて1番”“川崎F内定GKと遜色ない選手”桐蔭横浜大GK北村海チディが完封デビュー
[10.17 関東大学L1部第20節 桐蔭横浜大0-0国士舘大 味フィ西]
チームのピンチをチャンスに変えた。桐蔭横浜大は9日の流通経済大戦でGK早坂勇希(4年=川崎U-18/川崎F内定)が負傷。同試合は最後まで出場したが、重度の捻挫、ジョギング再開まで1か月という怪我で離脱することになった。
代わって関東大学リーグデビューを飾ったのが、3年生GK北村海チディ(関東一高)だった。今節を前に追加登録された北村は、いきなり先発デビュー。冷たい雨の降るスリッピーなピッチコンディションだったが、落ち着いた処理、そして的確なコーチングで今季2度目の無失点に導いた。
ただデビューを終えた本人は至って冷静。「とりあえずゼロで抑えられたのは良かったんですけど、キックの部分だったりが安定しなかった」と反省点を挙げると、「チャンスが巡ってきたと思うけど、これからも自分の長所を生かせていけばこれからも出られると思うので、そこの部分を伸ばしながらやっていきたい」と更なる成長を誓った。
ナイジェリア人の父を持つ北村。ゴールキーパーになりたくてサッカーを始めたというほど、生粋のGKだ。関東一高時代も1年生で高校選手権に出場するなど注目を集めたが、桐蔭横浜大進学後は1学年上に早坂がいるためにこれまでトップチームでの出場が叶うことはなかった。
それでも「身体能力はチームで図抜けて1番。(GKとしても)早坂とそん色ない選手」と才能を評価する安武亨監督は、トップチームのサブに置くよりも、社会人リーグを戦うセカンドチームで出場することが賢明だと判断。1年時から出場機会を与えて、成長を促してきた。
セカンドチームである桐蔭横浜大学FCは、関東社会人リーグに所属。北村が1年生の時に2部降格を味わったが、昨年は2部で優勝。今季は再び1部リーグで戦っている。元Jリーガーが多数在籍するクリアソン新宿や栃木シティら強豪との対戦は、大学生同士の対戦とはまた別の貴重な経験となっている。
北村自身も「1年生の時から出させてもらっているのですが、シュートのレベルが違う。社会人チームは賢いサッカーをしてくる。頭がいいというか、大学生とは違う上手さがあるので、勉強になっている。今日もその経験が活かせたのかなと思います」と充実を語る。
川崎Fに入団が内定する早坂の存在もいい目標になっている。「自分が今まで知らなかったことを分かるようになるまで教えてくれている。レベルが高いので、一緒にやっていて楽しいです」。いずれは追いついて追い越す。大学リーグデビュー戦の完封は“先輩越え”の第一歩となる。
「まずはシュートストップを磨きたい。最終的は打たれても入らないと言われるようなGKになりたい。自分の長所はロングパスもある。最近だとエデルソン・モラエス(マンチェスター・シティ)の動画を観ていて、何段階もレベルが違うけど、いずれはそこのレベルに追いつけるように頑張りたいです」
(取材・文 児玉幸洋)
●第95回関東大学L特集
チームのピンチをチャンスに変えた。桐蔭横浜大は9日の流通経済大戦でGK早坂勇希(4年=川崎U-18/川崎F内定)が負傷。同試合は最後まで出場したが、重度の捻挫、ジョギング再開まで1か月という怪我で離脱することになった。
代わって関東大学リーグデビューを飾ったのが、3年生GK北村海チディ(関東一高)だった。今節を前に追加登録された北村は、いきなり先発デビュー。冷たい雨の降るスリッピーなピッチコンディションだったが、落ち着いた処理、そして的確なコーチングで今季2度目の無失点に導いた。
ただデビューを終えた本人は至って冷静。「とりあえずゼロで抑えられたのは良かったんですけど、キックの部分だったりが安定しなかった」と反省点を挙げると、「チャンスが巡ってきたと思うけど、これからも自分の長所を生かせていけばこれからも出られると思うので、そこの部分を伸ばしながらやっていきたい」と更なる成長を誓った。
ナイジェリア人の父を持つ北村。ゴールキーパーになりたくてサッカーを始めたというほど、生粋のGKだ。関東一高時代も1年生で高校選手権に出場するなど注目を集めたが、桐蔭横浜大進学後は1学年上に早坂がいるためにこれまでトップチームでの出場が叶うことはなかった。
それでも「身体能力はチームで図抜けて1番。(GKとしても)早坂とそん色ない選手」と才能を評価する安武亨監督は、トップチームのサブに置くよりも、社会人リーグを戦うセカンドチームで出場することが賢明だと判断。1年時から出場機会を与えて、成長を促してきた。
セカンドチームである桐蔭横浜大学FCは、関東社会人リーグに所属。北村が1年生の時に2部降格を味わったが、昨年は2部で優勝。今季は再び1部リーグで戦っている。元Jリーガーが多数在籍するクリアソン新宿や栃木シティら強豪との対戦は、大学生同士の対戦とはまた別の貴重な経験となっている。
北村自身も「1年生の時から出させてもらっているのですが、シュートのレベルが違う。社会人チームは賢いサッカーをしてくる。頭がいいというか、大学生とは違う上手さがあるので、勉強になっている。今日もその経験が活かせたのかなと思います」と充実を語る。
川崎Fに入団が内定する早坂の存在もいい目標になっている。「自分が今まで知らなかったことを分かるようになるまで教えてくれている。レベルが高いので、一緒にやっていて楽しいです」。いずれは追いついて追い越す。大学リーグデビュー戦の完封は“先輩越え”の第一歩となる。
「まずはシュートストップを磨きたい。最終的は打たれても入らないと言われるようなGKになりたい。自分の長所はロングパスもある。最近だとエデルソン・モラエス(マンチェスター・シティ)の動画を観ていて、何段階もレベルが違うけど、いずれはそこのレベルに追いつけるように頑張りたいです」
(取材・文 児玉幸洋)
●第95回関東大学L特集