beacon

2年生の長身レフティー、秋田工FW西井太陽はチャンスで決め切るFWへの進化誓う

このエントリーをはてなブックマークに追加

秋田工高の2年生エースFW西井太陽は前線での奮闘。来年こそ、明桜高から勝利することを誓った

[10.21 選手権秋田県予選準決勝 秋田工高 0-4 明桜高 ソユスタ]

 前回大会で25年ぶりの決勝進出を果たした秋田工高は、1年前の決勝戦で敗れている明桜高と再戦。立ち上がりの1分にFW西井太陽(2年=スポルティフ秋田出身)の抜け出し、左足クロスからMF加賀谷空(3年)が決定的なシュートを放つ。

 特長の粘り強い守備からショートカウンターや相手SBの裏などを狙う攻撃が効果を発揮。西井にマークが集中していたが、その分空いた加賀谷が存在感ある動きを見せ、GK草皆竜馬(3年)の好セーブなど前回王者に十分対抗する戦いを続けていた。

 だが、「行けるかな、と前掛かりになってしまった」(伊藤英樹監督)チームは背後を取られる形で失点。風下の前半を耐えて後半勝負に持ち込みたかったが、チャンスで決め切れず、逆に前半だけで3点を奪われてしまった。

 西井は「決め切れなかったし、決めていればまた自分たちのペースになったかなと思います」。注目FWは厳しいマークを受けながらも、「この1年、一番頑張ってきた」というボールを収める部分などで奮闘していたが、空いた味方を十分に活用できなかったこと、得点できなかったことを反省していた。

 後半、秋田工は西井がヘディングで競り勝ち、それに反応したMF佐々木敬吾(3年)が右足を振り抜く。また、加賀谷のミドルシュートなど明桜ゴールを脅かすシーンも作り出したものの、昨年と同じ0-4で敗戦。西井は「秋田工業は明桜みたいにビルドアップするチームじゃなくて、守備から少ないチャンスを決め切るチームなので、少ないチャンスを決め切るFWになりたいです」と誓っていた。

 西井は178cm、74kgの長身レフティー。前回大会でも柔らかいボールキープなど印象的な動きを見せていた。今年も収める力を発揮していたが、目標とするFWルイス・スアレス(アトレティコ・マドリー)やFWセルヒオ・アグエロ(バルセロナ)のように怖いFWになること。そして、「来年絶対に勝ちます。(プロに)なります」という目標を達成する。


(取材・文 吉田太郎)
▼関連リンク
●【特設】高校選手権2021

TOP