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空中戦でほぼ“無双”。中央学院の2年生CB大磯竜輝は今年、千葉ナンバー1のDFになって全国へ

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中央学院高の2年生CB大磯竜輝は空中戦で抜群の強さを発揮

[10.24 選手権千葉県予選2回戦 中央学院高 0-0(PK8-7)千葉明徳高]

 すでにJクラブも関心を寄せているという2年生CBが、空中戦で“無双”に近い強さを示した。中央学院高DF大磯竜輝(2年=ACミランSS佐倉ジュニアユース出身)は185cm、71kgの長身CB。「ヘディングは自分の武器でもありますし、ヘディングでしかチームを助けられないですし、長所がヘディングというだけあって負けられないです」というヘッドの強さを攻守両面で見せていた。

 春の段階でもそのエアバトルで目立っていたが、より跳躍からの滞空時間が長くなり、打点も高くなっている印象だ。「身体が中学の時は硬くて、中央学院来てPNFCトレーニングで身体柔らかくなってジャンプ力がついたというのも実感できます」と大磯。高校進学後はFWやボランチを務めていたが、今春再転向したCBでのプレーにも慣れ、相手との間合いを上手く取りながら跳躍するヘッドをより自分のものにしている。

 ヘディングだけでなく、対人守備でも健闘。決してスピードのある選手ではないが、相手の動きを予測し、いち早くポジション取りしてピンチを封じている。「前回、自分のせいで1失点してしまって自分も腹くくってこの一週間守備の練習をしてきました」という大磯はこの日の後半、相手の抜け出しを一発のタックルでストップ。コンビを組むCB山宿雄陽主将(3年)のサポートも受けながら無失点勝利に貢献した2年生DFは今年、千葉ナンバー1のDFになって、全国に出て、名を上げる意気込みだ。

「市船(市立船橋高)と流経(流通経済大柏高)のDFに負けないように、自分がナンバー1DFと言われるように頑張っていきたい。(どの相手とやっても)ヘディングはそんな負けていないなという印象がありますし、インターハイでやった流経戦も負けなかったので自信になっていますけれども、ビルドアップ面では何もできなかったですし、自分が良いところを見て、良いところにつけて攻撃の始まりになれるようにしたい」。

 濱田寛之監督は「ステップやるともっと良いDFになる。可能性はある。あとは1対1。(絶対にやられないという)オーラが出るように」と期待する。本人は他校の1、2年生の活躍も意識。第100回選手権の注目選手に「自分がそこに入らないといけないなという感じで思っています」という大磯はこの日、より勇気を持ってボールを動かせなかったことや延長戦で跳躍がやや低下したことを改善し、準々決勝へ臨む。

「DFは決勝までゼロで抑えたいですし、ゼロで抑えてきょうみたいにPKで勝つこともありますし、守備陣のゼロというのはリーダーシップ取って意識していきたい」。戦国・千葉のライバルたちを封じ込み、この選手権で自身の評価を変える。

(取材・文 吉田太郎)
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