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ベトナム入国で試練続発も…遠藤航「いつもと違う雰囲気があるわけではない」

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日本代表MF遠藤航(シュツットガルト)

 日本代表MF遠藤航(シュツットガルト)が10日、報道陣のオンライン取材に応じ、10月のオーストラリア戦で初めて試合開始から採用した4-3-3のシステムを振り返った。

 これまでの4-2-3-1ではダブルボランチの一角を担ってきた遠藤。4-3-3ではアンカーの位置を任され、MF守田英正とMF田中碧のインサイドハーフを後方からまとめつつ、カウンターの場面では積極的な攻撃参加も見せていた。

 一方、失点につながったPK献上の場面も含め、守備面では細かいズレも露呈した。

「どうハメに行くのかは話をしていたけど、やったことないシステムだったし、プレスの掛け方もチャレンジだった。失点場面はミスマッチが起きやすい場面で、相手に剥がされてサイドバックが低い位置に降りた時、こっちのサイドバックがどこまでプレッシャーに行くかというところ」。

 そう課題を振り返った遠藤は「佑都くんが行くなら後ろが連動しないといけないし、佑都くんが引くならしっかりブロックを敷いて守るというところ。それぞれ所属先でやり方が違うので、ああいう現象が起きた時に話すことが大事。オプションを増やしていければ」と語った。

 また4-2-3-1と4-3-3の使い分けについても、それぞれのメリットを活かしてさらに突き詰めていく構えだ。

「個人的に大事なのは一人一人の立ち位置だと思っている。自分がアンカーでやるのなら拓実と純也がどれだけCBにプレッシャーをかけられるか。4-2-3-1より前向きにプレッシャーに行きたいのがあったので、サコくん(大迫勇也)をどう純也と拓実がヘルプするか」

「あとインサイドハーフが絞りすぎると相手のサイドバックに誰も行けなくなるので、僕的には中を締めすぎるというより、広めに取ってサイドバックに剥がされた時に行ける準備をしてほしい。中には僕とセンターバックの2人がいるので、そこで入れさせても潰せればいいと思っている」

「4-2-3-1であれば拓実と純也がサイドバックに付くことになるけど、相手のサイドバックが高い位置に出た時にズルズル後ろに引くとブロックに敷く展開になって、なんで前から行けないんだとなるので、シチュエーションやメンバーに応じてプレッシャーの掛け方を話していかないといけない。どう立ち位置を取るのか、プレッシャーの掛け方を理解した上でやれるかが大事」

 そうディテールを明かした遠藤は11日のベトナム戦に向けて「引いた相手をどう崩すかが課題。思い切ったミドルは必要だと思うし、クロスにインサイドハーフがもう一枚入っていけるか」とテーマを掲げ、「下がりすぎずに相手の嫌なところでボールを受けられるかだと思う。思い切りの良さは失わずにプレーしたい」と語った。

 なお、今回のベトナム遠征では現地の検疫措置により、遠藤ら一部の欧州組は日本経由でベトナム入り。また欧州組の残り11選手はチャーター機でオランダから直接入国するはずが、給油先のロシアで足止めを強いられ、前々日のトレーニングに間に合わないというトラブルも起きていた。

 それでも遠藤は「アクシデントはありうることなので、与えられた状況でやるしかない。経験ある選手が多いので移動は慣れているし、みんなやらなきゃいけないのはわかっている」と力説。「いつもと違う雰囲気があるわけではない。話しながら準備はしている」と平常心を強調した。

(取材・文 竹内達也)
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