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「まさかやったな」「やったるで」。近大和歌山の注目2年生MF畑下葵はU-16代表候補との旧友対決に闘志

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近大和歌山高の注目2年生MF畑下葵は旧友対決勝利へ闘志

[11.20 プリンスリーグ関西プレーオフ1回戦 報徳学園高 2-1 近大和歌山高 J-GREEN堺]

 和歌山の注目ボランチが、旧友超えに挑戦する。MF畑下葵(2年=セレッソ大阪和歌山U-15出身)は、選手権和歌山県代表の近大和歌山高で2年生ながら柱を担う存在だ。

 ボランチの位置で競り勝ち、セカンドボールを回収。そこでタメを作し、左右遜色のないキックでボールを展開する。和歌山県予選決勝では左サイドからのロングスローをファーサイドまで飛ばし、DF荒木宏心(3年)の決勝点をアシスト。中盤の攻防で存在感を発揮し、チームを鼓舞し続けて勝利へ導いた。

「練習試合やリーグ戦では、正直ボランチで負けているという感じは一度も無かった」というほど。1年時に膝を手術し、離脱した時期もあったが、試合で結果を残し続け、自分に対して自信を持てるようになっている。

 選手権初戦の対戦相手は優勝候補の一角と言える流通経済大柏高(千葉)。畑下には対戦を楽しみにしている選手がいる。U-16日本代表候補のMF堀川大夢(2年)だ。セレッソ大阪U-15出身の堀川は同じC大阪アカデミー出身。「大夢は小さい頃から一緒で、遠征で部屋も一緒だったり、抽選決まった後に連絡来ていて『まさかやったな』と。『やったるで』と返しました」と笑う。

「仲良い選手が相手におったらそいつには負けたくないですし、流経には勝ちたいですけれども、個人的には大夢にも勝ってと思っています。最近、和歌山県は1勝できていないので、流経に勝って、その後も静学とか強いところとやれる機会があるので、少しでも長く3年生とできるように頑張りますがんばります」と意気込んだ。

 近大和歌山の藪真啓監督も「アイツが心臓」と認める存在。いくつかの誘いを受けた中で近大和歌山へ進学したMFは攻守にレベルが高く、特にロングスローは必見だ。1年時のリハビリ期間に筋力トレーニングに励んできたという畑下は、状況に応じてニアへの低い弾道のスローと、ファーへのボールを使いことができる。この日は怪我の大事を取って前半途中交代したものの、得意のロングスローで会場を沸かせていた。選手権では、特別な武器と自信も持って強豪に挑戦。そして、チームでも、旧友対決でも必ず勝つ。

(取材・文 吉田太郎)
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