beacon

[MOM3688]近江GK山田和季(3年)_「後輩に残したい」の思い結実。選手権出場校を完封、PK戦で2本ストップ!!

このエントリーをはてなブックマークに追加

PK戦を制し、プリンスリーグ関西昇格。2本をストップした近江高GK山田和季が仲間たちの祝福に応える

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.20 プリンスリーグ関西プレーオフ1回戦 近江高 0-0(PK3-1)東山高 J-GREEN堺]

 選手権出場校・東山高(京都)の前に、昨年度の選手権を知る近江高(滋賀)の守護神が立ちはだかった。東山に計14本のシュートを打たれたが、完封。特に後半は決定的なヘッドなどを打ち込まれたが、GK山田和季(3年=西宮SSジュニアユース出身)は練習から自信を持っているシュートセーブによってゴールを守り抜いた。
 
 そして、0-0で突入したPK戦では、1人目と2人目をいずれもビッグセーブ。1人目は右へ跳躍すると、身体の上方へのボールを目一杯伸ばした左手で叩き出した。2人目は同じく右への跳躍から右手首を返すように外側へ押し出した。

「(前田高孝)監督が東山の分析していて、跳ぶ方向は決まっていたんですけれども、自分はサイズもあるんで手の届く範囲とかも多くて、速いシュートとかでも端っことかでも止めれるかなと思って自信を持って跳びました」

 ダイナミックな2本のセーブでリードを得た近江に対し、東山は4人目も枠外。近江が3-1で勝ち、22年のプリンスリーグ関西昇格を決めた。勝利が決まると、チームメートが山田へ向かって笑顔のダッシュ。「(セーブは)ちょっと自分でも、『おっ、止めたな』と。(みんなの笑顔は)ビックリして、こんなん今まで無かったんで嬉しかったです」と頬を緩めた。

 昨年度の選手権に初出場し、1勝。だが、今年はインターハイ予選も、選手権予選も勝ち抜くことができなかった。それでも、「後輩に残したい」という守護神ら3年生の思いが結実。山田は後輩へ向けて、「勝ち負けも大事なんですけれども、楽しんでやってもらいたいです」と期待した。

 関西でトップクラスのGK山田は、関西1部リーグの強豪大学へ進学予定。「攻守ともに自分が起点作ったり、守ったりできるGKになって、将来はプロ、海外も目指していきたい」という。23日のプレーオフ2回戦は最後の公式戦。勝って、後輩たちにプリンスリーグ関西1部昇格をプレゼントし、高校生活を終える。

GK山田和季は1人目のシュートを左手で叩き出した

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校選手権2021 ▶高校サッカー選手権 地区大会決勝ライブ&アーカイブ配信はこちら

TOP