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日本女子vsオランダ女子 試合前日の池田太監督会見要旨

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なでしこジャパンの池田太監督が、オランダ女子代表戦前日会見を行った

 オランダ遠征中の日本女子代表(なでしこジャパン)は29日、国際親善試合でオランダ女子代表と対戦する。池田太監督が28日、前日会見を行った。

以下、試合前日の池田太監督会見要旨

——オランダ戦に向けての意気込みやチームとして試したいことは。
「オランダは近年、日本との対戦回数も多いし、ヨーロッパでも力のある国ということは間違いない。無観客試合ではあるが、そのオランダの地でやれるというところ、そういった環境面を含めて、オランダ戦に向けて、我々の選手も全員良い準備ができていると思う。また、我々の持っているアグレッシブさというところは継続しながらも、相手との駆け引きのバランスの中で、どういったところをポイントにしようかをこれからミーティングなどで選手たちと詰めて、明日を迎えたいと思う」

——JFATV(YouTube)の『Team Cam』でミーティングの様子を拝見した。熊谷紗希をキャプテンに決められたと思うが、彼女に期待することは。
「チームで発表する前に熊谷選手と話し合った。彼女はヨーロッパで活躍していて経験もあるし、誠実さや年齢の低い選手、スタッフに対するコミュニケーション能力の高さは素晴らしいものだと思う。その中で、我々と一緒にチームを強くしていこうというところで、彼女にお願いして、快く一緒に頑張っていきましょうというふうに答えを貰ったので、紗希に決まりました」

——岩渕真奈が練習に復帰し、植木理子、宝田沙織が練習を行っていなかったが、怪我人の状況、明日の試合の出場可否については。
「明日試合なので、今の細かい怪我人情報を伝えることは控えさせてもらうが、昨日の別メニューのところは、気温も低かったし、回復のほうを優先したというグルーピングをしただけのこと。明日の試合に向けては、海外遠征の最終日に、全員がプレーできる状態だというのは、嬉しいことだと思っている」

——オランダ女子代表はW杯欧州予選のアウェー・チェコ戦で大雪のため試合がずれて、中1日で日本戦を迎えることになった。相手のコンディション、モチベーションは想定していた通りにはならないと思うが、相手の状況をどう考えているか。
「(オランダが)ワールドカップ予選のアウェーゲームが1日延期になった。オランダも新しく監督が代わってやり方がどうなってるかというのは、ゲームが始まってその中で調整が必要だと選手とも共有をしてる。また、選手一人一人の特長もビデオなどを見て、みんなで共有して準備を進めている」

——選手たちの取材を聞いていると、『Xボール』『Dシェイプ』『Wワーク』などと特徴的なワードがいくつか出てきた。独特なワードを選んで使っている理由や狙いは。
「別に特別なことを言っているわけではなく、守備のところだったら、中間ポジションをとって両方いけるようにしようというところを『Wワーク』と言っているだけのこと。その言葉で何かプレーの特別なことを表しているというよりは、そういった言語を作ることによって、選手とミーティングでコミュニケーションをとったり、このチームでプレーしているという意識付けの部分がある。そこにとらわれてるわけではないが、共通言語というか、そういう言葉を使って、みんなの共有を深めるアイテムにしている」

——そういったワードをいくつくらい使われているか。
「数えたこともない。ミーティングの中で自然に使って、それが定着している感じ」

——アイスランド戦について、アグレッシブな中で出た前向きなエラーや、想定していた以上に厳しいと思ったことはあるか。
「アイスランド戦で我々のアグレッシブさやゴールへ向かう推進力は出してくれたと思っている。だが、そのアグレッシブさやゴールへ向かうところから、みんながゴールのとこに密集して入りすぎてしまって、逆に相手を連れて行ってしまったり、少し幅をとる選手がいなかったりだとか、ゴール前での相手のディフェンス間の間隔を広げる作業が少し足りなくなってしまったかなというところがあった。でも、それは自分たちがやろうとしていることをトライした結果なので、そういったところをバランスよく試合を重ねながら修正していければと思っている」

——アイスランド戦の1失点目について、アグレッシブにやっているとあのような状況は今後少なからず起こりうる。どのように想定しているか。
「サイドバックが攻撃参加して、そこの空いたところを使われたという現象だったけど、あのシーンもそうだし、上がってボールが来なかったときに戻る時間も実際あった。その中では、守備は後ろが4枚なので、攻撃的にいくというアグレッシブさの中で、しっかり4枚のバランスをとるタイミングを逃さないようにしようというところは修正している」

——2失点目のSBとSHのポジションが逆になっている状況で、相手にビルドアップされたときに、高い位置から取りに行かずにセットし直した方がいいかとか、イレギュラーになったときでもいつものように奪いに行くだとか、その辺の匙加減は今後どのように指示していきたいか。
「2失点目は我々のコーナーキックで少し守備の陣形が整ってないところだったので、その守備の戻る準備スピードを速くしようというところ。適正のポジションでのバランスが崩れないようにしようというのは、みんなで確認していた。それによってアグレッシブさをどうコントロールするかというよりは、まずは、思い切ってやって、その後バランスの修正の準備スピードを速くしようというところは共有している」

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