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青森山田MF松木玖生「自分が一番選手権で悔しい思いをした」変化した意識、3年目に悲願達成

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青森山田MF松木玖生主将(3年)(写真協力=高校サッカー年鑑)

[1.10 選手権決勝 大津高 0-4 青森山田高 国立]

「自分が全国の中でも一番、この選手権で悔しい思いをしていた。でも、このチームなら絶対に優勝できると思ったし、チームメイトに感謝を伝えたい」。青森山田高(青森)のFC東京内定MF松木玖生主将(3年)が“3度目の正直”で頂点にたどり着いた。

 高校入学直後にレギュラーを勝ち獲った松木は、1年次から選手権のピッチで躍動し続けた。チームは優勝候補の大本命と目されながら、19、20年度大会は惜しくも準優勝。19年大会は静岡学園高に0-2からひっくり返され、逆転負け。山梨学院高と激突した前回大会は延長戦の末、PK戦で競り負けた。

 迎えた3度目の決勝は圧倒的な強さを示し、悲願を達成した。

「1年生の頃は自由にやらせてもらって、2年生は『個でいきたい』という気持ちが芽生えた。3年生の、この最後の大会は自分が犠牲になってでもチームを勝たせたいという気持ちで大会を通して頑張りました」。タフな守備でチームをけん引すれば、今大会も5戦4発。3年間で選手権通算15試合に先発出場し、10得点という記録を打ち立てた。

「プロになりたい、選手権で優勝したいという気持ちで青森山田に進学してきて、そんなに甘いものではないと感じていた。でも、このチームでキャプテンをやってからすごく自信になりました」

 インターハイ、プレミアリーグEASTに続くタイトルを獲得し、シーズン3冠を達成。「一試合一試合を大切に戦うことを目標に矢印を向けていけたことが、この3冠につながったかなと思います」。2年連続で悔し涙だった決勝の舞台で最高の笑顔を弾けさせ、嬉し涙も流した青森山田主将、10番、松木玖生。最後の選手権を最高の形で締めくくった。



(取材・文 佐藤亜希子)

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