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“驚き”のA代表招集で芽生えた思い…横浜FM渡辺皓太「このレベルを基準にしないと」

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ミニゲームではサブ組とみられるチームに入ったMF渡辺皓太(横浜FM)

 日本代表のMF渡辺皓太(横浜FM)にとって、今回のトレーニングキャンプへの招集は驚きだったという。「正直、発表があった時はびっくりした。このメンバーの中では圧倒的に出場時間が少なかったので」。すでに3日間の練習を消化。「このレベルを基準にしないといけない」と“代表基準”を胸に2022年を戦っていくつもりだ。

 渡辺は2019年夏にブラジルで行われたコパ・アメリカ(南米選手権)でA代表初招集。だが、東京五輪世代で臨んだ同大会では負傷の影響もあり、出場なしに終わっていた。今回のトレーニングキャンプでも当初は21日にキリンチャレンジカップ・ウズベキスタン戦が行われる予定だったが、オミクロン株流行の影響で中止。A代表デビューはまたもお預けとなった。

 それでも渡辺にとって、このトレーニングキャンプは実りあるものになっているようだ。

「経験ある選手が多く、ピッチ内でもそうだけどそれ以外の練習への準備の仕方、練習後の筋トレとかでも意識の高さを感じる」。そう刺激を語った渡辺は「経験のある選手はプレーでも示せるし、言葉とか声かけでチームを動かせる。僕も中盤の選手として必要になってくるので、そういうところが真似できれば」と意気込みを語った。

 合宿3日目の19日には強度の高いミニゲームを実施。渡辺はサブ組とみられるチームでプレーをしていたが、チーム全体であまり良さを発揮し切れていなかった。

「経験ある選手は切り替えの速さが全く違った。奪った後、奪われた後、攻撃に出ていくときと守備に出て行くときに差があった」。そう振り返った渡辺は終了後、DF西尾隆矢(C大阪)、MF松岡大起(清水)とピッチ上で対話。「ズレの部分とか、プレスの行き方、ボールを進めていく中でうまくいかなかったので細かいところを話した」といい、感じた課題を次に活かそうとしている。

 現状ではA代表常連組との差は明らかにある。しかし、所属先の横浜FMでの取り組みにより、その差を埋めていくつもりだ。

「まずはこのレベルを基準にしないといけないし、このレベルを忘れないようにずっと続けることができれば、そしてチームで存在感を出せれば必ず見てくれていると思う」。代表定着に意欲を見せた渡辺は「ここに来て思ったのはもう若くないし、自分が引っ張って行くという気持ちでやらないと残れないと思う。チームに帰った時に自分が基準をここ(代表)にして、中心でやるというのを見せていけたらと思う」と力強く宣言した。

(取材・文 竹内達也)
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