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パリ五輪世代“サバイバル”で生き残りへ…明治大DF岡哲平「大学には大学なりの成長がある」

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DF岡哲平(明治大)

 Jリーガーをメインに構成された“パリ五輪世代”U-21日本代表候補の合宿。招集メンバー26名のうち2名が大学生だ。DF岡哲平(明治大)は「大学生でもこれくらいやれるんだぞというのを見せるチャンス」と意気込みを語る。

 J1リーグの主力も多く招集される中、大学生は2人。昨秋にU-22日本代表としてAFC U23アジアカップ予選を戦い抜いたMF佐藤恵允(明治大)。そしてもう一人は、昨春から関東大学選抜、U-20日本代表候補、そして今回U-21日本代表候補のメンバーと、一歩ずつ着実に歩みを進めてきた岡だ。

 岡のアピールポイントは、両足から放つ正確なキック、そして高身長186cmから繰り出すヘディング、さらに持ち前の元気。「チームをいい方向に導けたら」と意気込む一方、合宿に集まった選手たちのレベルの高さに圧倒されている。「大学リーグよりもはるかに上手い。足下だけじゃなくて、見る判断だったり、プレースピードだったり。強度ではないテクニカルな部分に違いが見えた」。ただ、上手い選手とのプレーは自身の成長にもつながる。「いろんな刺激を練習の中で受けられた」とここまでの合宿2日間を振り返った。

 岡はFC東京の育成組織出身。U-21日本代表の候補メンバーには、DF木村誠二(山形)、DFバングーナガンデ佳史扶(FC東京)、GK野澤大志ブランドン(岩手)と、同じくFC東京の畑からトップ昇格を果たした選手たちも名を連ねている。3選手は高卒からプロの道へ。岡はトップ昇格できず、大学サッカーの道に進んだ。

 しかし、二つに分かれた道のりは、今回の合宿で再び交わった。岡はこれまでの歩みに手応えを語る。「高校に上がる段階でプロに進めなかったんですけど、大学には大学なりの成長がある。こういう場所で会えたのはうれしいです」。ひさびさに同じピッチに立った元チームメイトに「どれくらい成長したのかというのを見せたいです」と笑みを浮かべた。

 自らの成長を証明するため、そして大学サッカーの代表として、6月のAFC U23アジアカップへのメンバー入りを目指す。「大学生でもこれくらいやれるんだぞというのを見せるチャンス。6月の大会に向けて、サバイバルを絶対に勝ち抜きたい」。U-21日本代表候補は合宿最終日の11日、大学選抜と対戦。まずは顔なじみの対戦相手たちに勝利し、自身の力を証明してみせる。

(取材・文 石川祐介)
●AFC U23アジアカップ2022特集ページ

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