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U-21日本代表候補で安定感発揮も…櫻井辰徳はさらなる成長、代表定着を目指す「まずは徳島で結果を」

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アンカーの位置でプレーしたMF櫻井辰徳(徳島)

[5.11 練習試合 U-21日本代表候補 0-2 全日本大学選抜]

 U-21日本代表候補は、35分×2本の練習試合で全日本大学選抜と対戦。徳島ヴォルティスMF櫻井辰徳は4-3-3のアンカーとして前半35分間を戦った。目指すは6月のAFC U23アジアカップ出場。「まずは徳島で結果を出すしかない」と自クラブでの活躍を目指す。

 櫻井は3月のドバイカップU-23 2022で直前合宿に呼ばれたものの、本大会メンバーには招集されず。6月のU23アジアカップに向け、再び闘志を燃やしてる。ヴィッセル神戸から期限付き移籍で徳島へ。新天地で着実に成長の実感を掴みつつ、今回の代表活動では危機感も抱く。合宿初日のオンライン取材では「自分の良さを出さないと生き残れない」とも。合宿最終日の練習試合でアピールを目指した。

 アンカーとして中盤の底でゲームをコントロール。最後方からの組み立てに参加し、相手のプレスを軽やかにかわす場面も。味方の動きに合わせながら、サイドの上がりを見計らい、精度の高いキックでチャンスを作った。クラブでのやり方と違いはあったが「ちょっと難しさはありましたけど、徳島でやっているよりはボールタッチも多くて、自分のリズムとしてはできた」と振り返った。

 ただ、それはあくまで及第点。味方とスペースを共有しながらの理想とするボールの運び方は「一本もなかった」が、「持ち運びに関しては、自分のところからいい形は何個かあった。そういう部分はよかった」と評価する。3日間の合宿は無事終了。充実の様子にも見えたが、湧き出てきた感情は「マズい」という焦りだという。

「よりアピールしないとマズいという気持ちにはなりましたし、J1で活躍しているボランチの選手もたくさんいる。負けていられないという気持ちがより強くなった」

 代表活動を終え、再びJ2での戦いに戻る。現在の順位は8位。昇格に向けて自身を高めながら再出発する。その上でU-21日本代表入りを目指してアピールも必要だ。「まずは徳島で結果を出すしかないと思います」。守備面はもちろん、最前線への縦パスなど攻撃面でもより選択肢を広げ、積極的にゴールも狙うようだ。「一日一日無駄にできる日はないので、常に学びながら成長していけたら」。合宿で大きな刺激を受け、さらなる飛躍を誓っている。

(取材・文 石川祐介)
●AFC U23アジアカップ2022特集ページ

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