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宿敵を苦しめてドロー。日本文理FW曾根大輝主将はインハイで「自分たちの名前を売りたい」

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日本文理高FW曾根大輝主将はインターハイ予選での新潟制覇を誓った

[5.21 高円宮杯プリンスリーグ北信越第8節 日本文理高 1-1 帝京長岡高 日本文理高G]

「前からプレスかけてボールを奪うとか、自分たちのスタイルを変えないで帝京長岡をちょっと苦しめられたのは自分たちにとってちょっとプラスになったのかなと思います。(今年の日本文理は)本当に良いチームですね。(前評判の高い)帝京(長岡)じゃなくて、自分たちの名前を売りたいですね」。FW曾根大輝主将(3年=1FC川越水上公園出身)は今年の日本文理高(新潟)について、手応えを口にする。

 昨年の196cmFW相澤デイビッド(現法政大)のような特別な存在はいない。だが、テクニカルなMF塩崎温大(3年)や馬力のあるFW杉本晴生(3年)、ハードワーカーの右SB小熊優斗(3年)、ファインセーブでチームを救うGK日隠レックス海斗(3年)をはじめ、力のある選手が揃う。この日はCBに怪我人が続出している中、それぞれがやるべきことを理解・徹底し、高い位置でのボール奪取から計19本のシュートを浴びせるなど首位・帝京長岡高を苦しめた。

 駒沢隆一監督は「今年は(相澤のような存在が)いない分、みんなでやろうとする雰囲気がありますよね。エース的な選手がいない中、リーグが進んできてその思いが根付いてきているところもある」と語り、これから始まるインターハイ予選などの厳しい戦いを通して「チームとして良くなっていくと思う」と期待を寄せた。

 豊富な運動量でそのチームを引っ張る曾根は、「自分がマイナスの声ではなくてプラスの声を掛けて、チームの雰囲気を良くすることを心掛けて試合中はプレーしている。普段は目立てる場所はあまりないけれど、片付けとかはしっかりするようにしています」という。声と背中でチームを一つの方向に向かせ、泥臭いゴールでチームを勇気づけてきた。

「自分はチームのためにどの選手よりも多く走って、キツイ時にも自分は走るのをやめないで、それこそ0-0とか、1-1とか、0-1とか負けている状況で自分が点を獲ってチームを助ける」ことを意識。この日は決定的なシーンに絡んでいたものの、身体でゴールへ押し込めなかったこと、普段通りのプレーができなかったことを悔しがっていた。

 この日の戦いでチームに新たな自信が生まれたと同時に、宿敵に勝つためにはより一層のレベルアップしなければならないことも学んだ。インターハイ予選で彼らに勝つためにトレーニングからよりチームの強度を高め、課題を少しでも改善する。その中で、主将はチームのプラスとなる声、背中を見せること。そして、厳しい戦いを乗り越えて「新潟制覇します」の言葉を必ず実現する。

(取材・文 吉田太郎)
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