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“代役”ではない!桐蔭横浜大MF笠井佳祐が決勝アシスト「やってやろうという気持ちだった」

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MF笠井佳祐(2年=関東一高)

[5.22 天皇杯1回戦 桐蔭横浜大1-0立正大 レモンS]

 桐蔭横浜大(神奈川県)はこの日、主力の一人であるMF山内日向汰(3年=川崎U-18)が怪我のためにベンチ入りメンバーも外れていた。代わってスタメンに抜擢されていたのが、MF笠井佳祐(2年=関東一高)だった。

 そして笠井は試合を決める得点を演出することになる。スコアレスの後半2分、MF楠大樹(4年=桐生一高)からのボールを受けた笠井は、右サイドで仕掛けてクロスを上げる。これがFW山田新(4年=川崎U-18)の頭に合い、先制点になった。

「やってやろうという気持ちだった。(アシストの場面は)あの辺のプレーは得意。上手く味方がDFをつってくれたので、あとはクロスを上げるだけだった。最初は緊張してしまったけど、アシストという形で結果を残せたのは良かったと思います」

 関東一高時代、エースとして高校選手権に出場した笠井は、一回戦の山辺高戦でハットトリックを記録。衝撃の全国デビューを飾ると、続く2回戦の神戸弘陵高戦でも1ゴールを記録した。

 得点ランキングでは優勝した青森山田高のMF安斎颯馬(現早稲田大、5ゴール)に次ぐ2位だったが、2回戦敗退での記録、さらに東京都予選から7試合連続ゴールを記録した獅子奮迅の活躍は、全国に笠井の名前を知らしめるには十分だった。

 大学進学後はボランチにも挑戦。「1年目はフィジカルのスピードに慣れるのが大変だった」と振り返るが、2年目の今季はリーグ開幕戦でスタメンを勝ち取った。「最近は自信を持ってプレーできている」と成長を実感できるほどの手ごたえも感じ始めている。

 しかし第3節以降はベンチスタートが増えた。この日の“山内の代役”としての出場が、今の立ち位置を示している。そこについての自覚は十分にあり、笠井は「試合に出ることが一番の成長に繋がると思うので、もっと出場機会を増やしたい。怪我で代わりに出たと言われないように、スタメンを取り切りたいと思います」と力強く話した。

(取材・文 児玉幸洋)
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