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[W杯予選]中澤!大久保!俊輔!岡田ジャパンが3発快勝!!

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[6.2 W杯アジア3次予選 日本3-0オマーン 日産ス]

 日本代表は2日、W杯アジア3次予選第3戦でオマーンと対戦。3月26日のバーレーン戦に0-1で敗れ、連敗は許されない一戦は、前半10分にDF中澤佑二(30=横浜FM)、同22分にFW大久保嘉人(25=神戸)、後半4分にはMF中村俊輔(29=セルティック)がゴールを決め、3-0で快勝した。

 日本は4-2-3-1のシステムを採用。GK楢崎正剛(名古屋)にDFラインは右から駒野友一(磐田)、中澤佑二(横浜FM)、田中マルクス闘莉王(浦和)、長友佑都(F東京)と並んだ。長谷部誠(ボルフスブルク)と遠藤保仁(G大阪)がダブルボランチを組み、中盤右サイドに中村俊輔(セルティック)、左サイドに松井大輔(サンテティエンヌ)、シャドーストライカー気味のトップ下に大久保嘉人(神戸)が入り、玉田圭司(名古屋)が前線に張った。一方、アウェーのオマーンは5-4-1の守備的布陣を敷いてきた。

 緊張感も漂った立ち上がり。日本にいきなり絶好のチャンスが訪れる。前半3分、中村俊のロングフィードに大久保がDFと競り合うと、こぼれ球をPA内から玉田が左足ボレー。しかし、フリーで放ったシュートはゴールの枠を捉えきれなかった。
 序盤からセットプレーのチャンスも続いた。前半8分、右サイドで大久保が獲得したFKを中村俊がゴール前に上げたが、DFがクリア。10分には左サイドで松井と長友の連係からCKを獲得。これが先制点につながった。遠藤の左CKに中澤がうまくDFの前に入り込んで弾丸ヘッドをゴールに突き刺し、1-0。早い時間帯で均衡を破った。
 守備時は玉田と大久保が2トップ気味に並び、前線から激しいプレッシャーをかけた。オマーンに自由なパス回しを許さず、苦しまぎれのロングボールは中澤、闘莉王がはね返した。
 序盤から相手DFラインの背後を狙っていた中村俊。先制されたことで、オマーンも守ってばかりはいられなくなり、ゴール前にはさらにスペースが生まれた。前半16分には中村俊が、DFラインの裏に走り込んだ松井に絶妙なフィードを送ったが、松井がトラップに失敗した。
 前半21分、遠藤のサイドチェンジから中村俊が右サイドをオーバーラップした駒野にスルーパス。駒野の右クロスに大久保が頭で合わせる決定機もつくった。1点リードの展開で余裕も生まれた日本は、一発のパスで裏を狙うときと、じっくりボールをつないでサイド攻撃を狙うときをうまく使い分け、チャンスを量産した。
 そして前半22分、中村俊と闘莉王の意識が見事に合致し、追加点が生まれる。猛然と相手DFラインの背後に飛び出した闘莉王を中村俊が見逃さず、ピンポイントのフィード。これを闘莉王が頭で落とし、走り込んだ大久保が右足ダイレクトでゴール左隅に流し込んだ。
 2-0と優位な立場に立った日本は、リスクのあるロングボールは控え、中盤からボールをつなぎ、時間をかけながらチャンスを待った。その中で前半37分には遠藤のパスをフリーで受けた中村俊が左足ミドルを狙うなど、相手の隙は見逃さない。日本がいい形で前半を折り返した。

 後半立ち上がりの4分、試合を決定づけるゴールは、俊輔の右足から生まれた。左サイドで松井が粘ってボールを奪うと、そのままドリブルで中に切れ込み、フリーの中村俊にパス。中村俊は、飛びこんできたDFを鋭い切り返しでかわし、利き足とは逆の右足でゴール左隅に流し込んだ。
 最高の時間帯に追加点を決め、リードを3点に広げた日本はその後、無理に攻め込むことはせず、ゆっくりボールを回して時間を消費していった。中村俊の鋭いクロスや松井のドリブルなどで相手に脅威を与え続け、守備も最後まで集中を切らさなかった。
 3-0の快勝劇で3次予選は2勝1敗。4連戦の初戦をいい形の勝利で飾り、正念場となるアウェー連戦に向かう。

(取材・文 西山紘平)

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