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ロシアのアルシャフィン、「さらなるゴールはオランダ戦にとっておく」

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 EURO2008のGL・D組は18日、最終節のロシア対スウェーデン戦が行われ、ロシアがロマン・パブリチェンコ、アンドレイ・アルシャフィンのゴールで2-0で勝利している。勝利の立役者は、予選でのファウルがもとで本大会グループリーグ2戦欠場という判定をくだされたアルシャフィンだ。
 24分に鋭いパスでパブリチェンコの先制点を演出すると、50分にはみごとな攻め上がりからゴール前に飛び込み、右足スライディングでゴール右隅へと決めた。そのほかキラーパスで決定機を演出、ループシュートでゴールも狙うなど多彩なセンスを発揮した。マン・オブ・ザ・マッチにも選ばれている。

 アルシャフィンには5本のシュートを放つなどさらにチャンスはあったが、記録したゴールは1。しかしuefa.comによれば試合後、「この試合ではそれほど多く得点を奪う必要がないと思っていた。ゴールは次の試合にとっておかなければならない。オランダ戦では(チームとして)2、3点は奪いたい」と不敵な発言。スウェーデン戦はもっと点が取れたがゴールは次のためにとっておいた、ということだ。その証拠にこうも続ける。
「ボール支配率でも圧倒し、チーム全体で攻め込んだ。正直にいうと、先制後は勝利を意識しすぎて硬くなってしまった。2-0とリードした後、スウェーデンはリスクを負って反撃してきた。私たちはもっとゴールを奪えたと思う」
 スウェーデンを相手にこの自信。ただし次なる相手は強敵オランダ。全チーム最高の成績で準々決勝進出を決めている相手であるだけに、アルシャフィンも警戒している。
「オランダとの対戦を避けられるのであれば、その方が気分は楽だったと思う。私は彼らを今大会最高のチームだと思っている。ただ私たちの運命は、ベスト8で大会最強チームと対戦するということだったのだ。良い試合を見せたい」
 あくまで挑戦者として試合に臨むつもりだ。

 アルシャフィンは今季UEFA杯を獲得したゼニット・サンクトペテルブルク(ロシア)でプレーしていたが、世界的にはまだ無名の27歳。173cm70kg。代表通算成績は35試合出場12得点。決して体格に恵まれているわけでも若さがあるわけでもないが、多彩なパスセンスと飛び抜けるスピードの速さ、緩急のある動きでロシアに勝利を呼び込んだ。UEFA杯での活躍から、プレミアリーグのクラブが獲得を狙っているという話もある。
 しかしEUROで活躍したとはいえまだ1試合。次の試合でこそ進化が問われることになるだろうが、今大会にあらわれた新星であることに間違いはない。

<写真説明>スウェーデン戦、マークにあいながらドリブル突破を試みるアルシャフィン
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