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[五輪]反町ジャパンは2連敗で終戦

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[8.10 北京五輪GL 日本1-2ナイジェリア 天津]

 北京五輪男子は10日、グループリーグ第2戦を行い、日本はナイジェリアと対戦。1-2で敗れ、2連敗となり、最終戦(13日、対オランダ)を残して2大会連続のグループリーグ敗退が決まった。

 初戦のアメリカ戦に0-1で敗れ、あとがなくなった反町ジャパンはアメリカ戦から先発3人を入れ替え、DF安田理大、MF細貝萌、FW李忠成が今大会初先発を飾った。システムは第1戦と同じ4-5-1で、GK西川周作、4バックは右から内田篤人、森重真人、水本裕貴、安田理大。中盤は細貝と本田拓也のダブルボランチで、攻撃的MFは右から本田圭佑、谷口博之、香川真司と並び、李が1トップに入った。
 第1戦でオランダと0-0で引き分けたナイジェリアは4-4-2のシステム。オーバーエイジ枠のFWピーター・オデムウィンギーとイサークが2トップを組んだ。

 崖っ縁の日本は立ち上がりからアグレッシブさを見せた。前半4分には香川が積極的にミドルシュート。左サイドバックで先発した安田も果敢に攻撃参加を見せ、鋭いドリブル突破でチャンスをつくる。前半6分には安田の左クロスに谷口が飛び込んだが、おしくも合わせきれなかった。
 出足の良さでは上回っていた日本だが、徐々にナイジェリアも身体能力と個人技の高さで日本守備陣を揺さぶる。前半29分、右サイドでボールを持ったイサークがPA内に走り込んだオコロンクォにパス。オコロンクォは鋭い切り返しで本田拓をかわすと、マイナスに折り返して完全にフリーだったオデムウィンギィーに預けたが、至近距離からのシュートはゴール上に外れた。
 相手のミスに救われた日本は直後の32分、逆に決定的なチャンスをつくる。またも安田が左サイドを突破し、低い折り返しを入れると、絶妙な動き出しで走り込んだ谷口が右足で合わせたが、シュートはGK正面へ。互いにチャンスをシュートミスで逃し、前半は0-0で折り返した。

 後半立ち上がりは日本が本田圭、内田の連係で右サイドから何度かチャンスをつくるが、クロス、ラストパスの精度が低く、決定機には至らない。後半7分、左サイドから香川が股抜きでDFを抜き去り、角度のない位置からシュートを狙ったが、GKに阻まれた。
 ナイジェリアは速い攻撃でチャンスを伺い、後半13分には右MFのオコロンクォが右サイドからドリブルで中に切れ込み、イサーク、オデムウィンギィーと細かいパスでつなぐと、後方から走り込んだオビンナが右足を振り切り、ゴール右に突き刺した。
 先制を許した日本は後半19分、李と香川を下げて豊田陽平、岡崎慎司を投入。しかし全体的に動きが重く、なかなかエンジンがかからない。ナイジェリアは余裕を持って日本の攻撃をはね返し、カウンターのチャンスを待った。
 そして後半29分、ナイジェリアは狙い通りのカウンターからオビンナが左サイドを独走。逆サイドのアニチェベに浮き球のパスを送ると、アニチェベは冷静にワントラップから右足でシュートを叩き込み、試合を決定づけた。
 日本は後半34分に谷口のパスからゴール前に抜け出した豊田が右足でゴール左に流し込み、1点を返すが、反撃もここまで。攻守ともにナイジェリアの身体能力、個の力に対抗できず、1-2で敗れた。
 これでグループリーグ2連敗となり、最終戦を残して敗退が決定。試合終了後、選手はピッチにあおむけに倒れ込み、早すぎる終戦に呆然としていた。

(文 西山紘平)

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