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[SBSカップ]故障者続出、牧内ジャパンはチーム作りに遅れか(U-19日本vsU-19オーストラリア)

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[08.23 SBSカップ国際ユースサッカー第1日 U-19日本代表 0-0(PK5-4) U-19オーストラリア代表 沼津市愛鷹多目的競技場]

 AFC U-19選手権(サウジアラビア)を今秋に控えるU-19日本代表がけが人続出に悩まされている。18日から始まった静岡合宿直前に同メンバーのDF岡本知剛(広島)とFW遠藤敬佑(水戸)がともに負傷のため不参加。また、2月にU-23日本代表のアメリカ遠征に招集された経歴を持つFW山崎亮平(磐田)と前線の軸として期待されているFW宮澤裕樹(札幌)がともに左足の第5中足骨骨折のため不在で、DFの要としてプレーしてきたDF須崎恭平(磐田)や大型CBの鈴木大輔(新潟)、FW押谷祐樹(磐田)らもケガで戦列を離れている。
 その中で迎えたSBSカップ初戦ではCBの薗田淳(川崎F)が相手に左足首を激しく蹴られて負傷退場。今回の薗田のケガは重症ではないようだが、AFC U-19選手権まで仙台カップも含めて残り2大会しかない中、負傷者の続出によりメンバーが固定できていない。今大会、すでにDF登録のCBは、このチームではSBが主だった金井貢史(横浜FM)と村松大輔(Honda FC)だけとなってしまった。「(SBSカップと仙台カップは)アジアユースへのシュミレーション」と指揮官は語っていたが今大会でチームを固めることは難しくなってしまっている印象だ。
 日本代表MF香川真司(C大阪)やMF金崎夢生(大分)らこの年代の主力として期待される選手はJリーグとの兼ね合いから招集できず。その中でも高いレベルの試合を見せたかった日本だったがオーストラリア戦では、相手が退場者を出し1人多かったのにも関わらず、攻撃が停滞。リズムの悪さばかりが目立ってしまった。牧内辰也監督は「ボールを動かすのに時間がかかるし、複数の人間が絡む回数も少ない。(今回のメンバーでもレベルの高い試合がしたかったが)内容としては物足りない」と残念がった。局面での崩しや守備ブロックの強固さこそ見せたが、パスミスの連続など1人多いことを感じさせなかった。けが人に代わり新しく入った選手たちとの連携が進んでいないことを窺わせた。「リーグ戦の日程の都合やケガで今回呼べなかった選手も、仙台カップには(何人か)招集できると考えている」とも語った指揮官。ただ、チーム作りの現状にはやや不安が残る試合だった。

<写真>PK戦の末、辛勝したU-19日本代表だが、戦いぶりには不安が残った
(取材・文 吉田太郎)

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