beacon

玉田同点弾もホーム初戦で負けに等しい引き分け

このエントリーをはてなブックマークに追加
[10.15 W杯アジア最終予選 日本1-1ウズベキスタン 埼玉]

 W杯アジア最終予選は15日、各地で第3節4試合を行い、ここまで1戦1勝の日本代表は埼玉スタジアムにウズベキスタン代表を迎え、ホーム初戦を戦った。前半27分、FWシャツキフに先制点を決められる苦しい展開だったが、同40分にFW玉田圭司(名古屋)が同点ゴール。後半も勝ち越し点を狙って攻め立てたが、ゴールが遠く、1-1で終了。ホームで負けに等しい引き分けを喫した。

 4-2-3-1の日本はGK楢崎正剛、4バックは右から内田篤人、中澤佑二、田中マルクス闘莉王、阿部勇樹と並んだ。中盤は遠藤保仁と長谷部誠がダブルボランチを組み、攻撃的MFは右から中村俊輔、大久保嘉人、香川真司。玉田圭司が1トップに入った。
 ウズベキスタンは4-4-1-1で、左利きの司令塔ジェパロフが1.5列目、エースのシャツキフが1トップを担った。

 ホーム初戦の重圧か、序盤はミスが目立った。ピッチに足を滑らせる選手や、パスがかみ合わない場面も見られ、ウズベキが高い位置からプレスをかけてきたこともあり、なかなか日本らしいパス回しを出せなかった。前半11分にはPA内まで駆け上がった内田に中村俊からスルーパスが届くが、トラップが大きくなり、GKにキャッチされた。
 前半18、21分には得点源であるセットプレーのチャンスをつかむが、当然警戒している相手の激しいマークに遭い、いずれもゴール前でクリアされた。
 リズムに乗れない日本は不運な形で、先制点を許してしまう。ロングボールを頭ではね返そうとした闘莉王がクリアミス。ウズベキは素早くこぼれ球を拾うと、右サイドのカパーゼに展開。カパーゼの低い折り返しにシャツキフが飛び込み、滑り込みながら左足で押し込んだ(※得点シーンはコチラ)。
 日本もすぐに反撃に出る。前半33分には中村俊が右45度からシュート性のFKをゴール前に送ったが、GKがパンチングでクリア。その2分後にも中村俊のスルーパスをPA内で受けた香川が反転して左足でシュートを狙った。前半38分には中村俊のスルーパスから内田が右クロスを上げ、香川が飛び込むも、わずかに届かなかった。
 中村俊の正確なキックでチャンスをつくり、猛攻を仕掛けた日本は前半40分、待望の同点ゴールを決める。左サイドから中村俊がクロスを上げると、ファーサイドの大久保が滑り込みながら右足でゴール前に折り返し、玉田が左足で押し込んだ(※得点シーンはコチラ)。執念で試合を振り出しに戻し、前半を1-1で折り返した。

 日本は後半7分、長谷部が右サイドに展開し、内田がゴール前に折り返すチャンスをつくるが、玉田の右足ボレーはゴール右に外れる。ウズベキも内田の裏のスペースを突き、左サイドから何度かチャンスを狙うが、中澤、闘莉王が最後は体を張って防いだ。
 日本は後半18分、大久保に代えてFW岡崎慎司を投入。すると同22分、中村俊の左CKに岡崎が頭で合わせ、ゴールを狙う。このシュートは大きく上へ外れたが、その後も立て続けにセットプレーのチャンスをつくった。しかし、同23分の岡崎のヘディングは中澤に当たってしまう。同26分には岡崎のポストプレーから玉田が強烈な左足ミドルを放ったが、GKの好セーブに阻まれた。
 圧倒的な押し込んだ時間帯で勝ち越し点が奪えず、岡田武史監督は2人目のカードを切る。後半31分、香川を下げてMF稲本潤一をボランチに入れ、遠藤を1列前に上げた。しかし、守り固めに入ったウズベキの牙城をなかなか破れず、再三のセットプレーのチャンスもことごとくはね返された。後半37分には玉田に代えてFW興梠慎三を投入。終盤は闘莉王も前線に上がったが、後半45分、中村俊の左クロスに合わせた闘莉王のヘディングもGKの好守に遭うなどあと1点が遠く、1-1の引き分けに終わった。

[本日の得点図解はコチラ]

(取材・文 西山紘平)

TOP