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7戦未勝利の新潟、J1残留決められず

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[11・30 J1第33節 F東京 1-0 新潟 味スタ]

 勝てばJ1残留が決まっていたアルビレックス新潟が決定力不足に泣いた。前半13分のMF松下年宏の左FK、同40分にDF裏へ飛び出した松下の一撃と2本のシュートがクロスバーを叩くと、前半24分のFW矢野貴章、後半32分のFW田中亜土夢の決定的なシュートがいずれも相手GK塩田仁史の好守に跳ね返され、0-1で敗戦。これで7戦未勝利の新潟が最終節のG大阪戦(12月6日、東北電ス)で引き分け以下に終わり、16位の東京Vと15位の磐田がともに勝つと、J1・J2入れ替え圏16位に転落することになった。

 前日29日に勝ち点2差の16位・東京V、同4差の17位・千葉がともに敗れたため、F東京から勝ち点3を奪えば15位以上とJ1残留は決まっていた。「選手全員今日決めるんだ、という思いで来た」とMF本間勲も振り返ったように選手たちは「勝って残留を決める」ことだけを考えて試合に臨んだ。そして新潟から約4,000人のサポーターが駆けつけた試合で選手たちは躍動。矢野や田中の積極的な突破に、集中力の高い守備を見せたDF陣の好プレーもかみ合い、6位のF東京を押し込んで試合を進めていく。だが、再三あった決定機を逃すと、後半39分にセットプレーから失点。残留を決めるはずだったアウェー戦は0-1の敗戦に終わった。

 矢野は「自分自身、チャンスが多い中で決め切れなかったことは残念。勝って残留を決めようと気持ち入ったプレーをやっていただけに、勝てなかったことは悔しい」と表情を曇らせた。だが順位は依然14位。16位の東京V、15位の磐田に勝ち点2のアドバンテージを持ったまま最終戦に臨むことができる。自分たちがホームで勝てばもちろん、対象の下位チームが勝利を逃しても残留が決まる。本間は「ホーム最終戦で何とか勝利を挙げてみんなで万歳したい」。混戦となった残留争いだが、新潟は最終戦に勝って生き残る。

<写真>終了間際、F東京の赤嶺に決勝点を決められ、肩を落とした新潟イレブン

(取材・文 吉田太郎)

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