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G大阪トップ登録のU-17代表・宇佐美「経験を『強み』に」

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 ガンバ大阪史上最速でトップチーム登録されたU-17日本代表MF宇佐美貴史(16=G大阪ユース)がサッカー人生において「重要な」1年をスタートした。22日に招集されているU-17日本代表合宿のトレーニングがスタート。クラブは現在オフのため、感覚を確認しながらの初日となったが、「違和感はなかったです」と笑顔で今年初練習を振り返った。

 クラブへの思いを断ち、現在は“代表モード”だ。1月29日に新体制発表をするG大阪は翌30日からグアムキャンプ。だが、宇佐美は2月3日までU-17日本代表に合流するために、グアムキャンプ当初は参加することができない。それだけに「(クラブの)キャンプに最初から参加できないのは残念」と悔しがった。だが今は、今秋にU-17W杯2009を控えた代表に専念。22日午後からのメキシコ遠征で精一杯のプレーをするつもりだ。「チームを離れる不安はあるけど、代表で(同年代や年上の)海外の選手と戦う方が今はいい経験になる。メキシコで学んだことを必ず『強み』にすること。今は代表でベストを尽くしたい」と話した。

 運動量の少なさを指摘されるものの、左サイドから中央へ切れ込んでのシュート、質の高い1タッチプレーなど攻撃センスは間違いなく一級品。G大阪ユースでは高校1年生ながら「10番」を背負い、昨年のJユースカップではチームを日本一へと導いた。年代別代表でも上の世代へ“飛び級”で招集された経歴を持つなど、同年代のなかでは飛び抜けた存在だ。U-17代表を「宇佐美世代」と表現されることもある。
 ただ、自分に対して“特別”という感情は持っていない。「(特別ということを)意識してしまうと自分のプレーができない。チームの一員として、チームが勝つために、パスやゴールで貢献したい」。チームの中で自分の責任を果たしていく―。そのことだけに集中している。

 トップチーム登録された今季はクラブで、代表で、より結果を求められる。「ガンバでは1試合でも多く試合に出ること。代表ではチームが始動したときから世界大会を目標にやってきた。世界大会で上に行けるようにやっていく」。自身のサッカー人生で「重要な」1年を宇佐美は強い意欲と自身への期待を持って、スタートした。
 
(取材・文 吉田太郎)

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