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「何もしてない」、大迫がほろ苦の公式戦デビュー

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[2.28 ゼロックス杯 鹿島3-0G大阪 国立]

 注目の大型ルーキー、鹿島アントラーズFW大迫勇也(18)が公式戦デビューを飾った。09年シーズン最初の公式戦でいきなりベンチ入りを果たすと、後半44分、出番がやってきた。

 FWマルキーニョスに代わってピッチに入ると、ファーストタッチで前を向き、ドリブルを仕掛けた。ここはDFに奪われたが、ロスタイムにはDF新井場徹のフィードにDFパク・ドンヒョクと競り合い、打点の高いヘディングでボールを落とした。187cmの長身DFに競り勝った182cmのルーキーにスタンドからは大声援。ベンチ前にいたオリヴェイラ監督も思わず手を叩き、拍手で称えていた。

 「デビューの感想?うれしいけど、何もしていないので。これからが大事だと思う」。一生に一度しかない思い出深いプロデビューの瞬間を、淡々と振り返った。国立競技場は1月の全国高校選手権決勝で広島皆実に敗れた因縁の舞台でもあったが、「高校は高校。プロはプロ。(選手権は)過去のことなので。負けたことは悔しかったけど、ここからプロという厳しい世界で頑張っていきたい」と前だけを見ていた。

 13日のホンダロック戦で2得点、21日の水戸とのプレシーズンマッチでも1得点を決めるなど結果を残し、タイトルを懸けた一戦でもメンバー入りを果たした。「少しだけでも出させてもらって、雰囲気も味わったので、これからに生かしていければ」。記念すべきデビュー戦はロスタイムを含め約4分間のプレー。「何もしていない」とほろ苦くもあったが、これから続く長いプロ生活の第一歩となったのは間違いない。

<写真>鹿島FW大迫
(取材・文 西山紘平)

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