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[大学]J10クラブ注目の流経大・林、「声」で存在感

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[2.28 関東大学サッカーオープニングフェスティバル 関東大学選抜A 2-0 関東大学選抜B 西が丘]

 鹿島、京都などJ10クラブが獲得を狙っていると言われる流通経済大の日本代表候補GK林彰洋(3年=流通経済大柏高)が関東大学サッカーオープニングフェスティバルに関東大学選抜BチームのGKとして先発。鹿島や川崎Fら複数のJスカウトが見つめる中、前半32分まで出場し、1失点で途中交代した。

 大学の地域選抜大会である、デンソーカップチャレンジサッカー大会(3月、鹿児島)のメンバー選考を兼ねた試合のために出場時間はわずか32分だけだったが、今年の大学サッカー界を代表する守護神が闘志あふれるプレーを見せた。とにかく印象的だったのが惜しむことなく出し続けられていた「声」。絶えることのなかったゴールからの声は怒号に似たものもあり、序盤ややプレッシャーの緩かった関東B守備陣はこの声で引き締まった。声をからし、試合後ガラガラ声で語り始めた林は「もっと全体的にやれるところがあったと思う。攻撃でもくさびを入れられるところで怖がったり、ボランチに入れるところで逃げてしまっていたり、練習ではもっとできていたのに萎縮してしまっていたのが残念」。自らの失点はゴール前のこぼれ球を至近距離から放たれたものでやむを得ないところもあったが、チームは“格上”の関東Aに主導権を握られたまま敗れただけに悔しさをにじませていた。

 林は昨年8月に負った左手小指骨折の影響で長期離脱。復帰後も好調なチームでは出場機会を得ることができなかった。この日はチームメイトの08年U-19日本代表候補GK増田卓也(流通経済大1年=広島皆実高)が関東選抜Aチームの先発としてゴールを守るなど、チーム内の争いもレベルは高い。だが林はチーム、全日本選抜でもゴールマウスを守ることを掲げ「今年1年、進路も決まる大事な1年。しっかりと自分の足元を固めて、サッカーをしていきたい。自分を見つめながら、チームや(7月の)ユニバで結果を出せればいい」。将来の日本代表の守護神候補でもある193cmの超大型GKは大学生活最後の1年へ向け、意欲的なスタートを切っている。

(取材・文 吉田太郎)

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