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[高校MOM_4]三菱養和SCユースMF中垣内優太(3年)_細身のパサー

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[高校サッカー マン・オブ・ザ・マッチ]

[4.19 JFAプリンスリーグ関東1部第3節 三菱養和SCユース 2-0 流通経済大柏高 ヴェルディG]

 昨年の全国高校総体を制するなど2年連続で高校日本一に輝いている流通経済大柏高(千葉)を撃破した三菱養和SCユース(東京)の中心に、細身のコンダクターがいた。中盤でのパスワークと、展開してからのサイド攻撃で流経大柏ゴールに計15本のシュートを放った三菱養和だが、中盤の底・アンカーのポジションから正確なパスを繰り出していたのがMF中垣内優太だった。
 登録170cm、58kgの細身。高校入学時は162cmしかなく、フィジカルも弱いため、中高では高校3年生の今年になるまでレギュラーとしてプレーした経歴はない。それでも元日本代表DFの斉藤和夫監督は中垣内を中盤の底の位置に抜擢。「ボランチの体はないけど、こういう(三菱養和のパス)サッカーだったらできることを彼は周囲に伝えている。厳しい試合を経験すればもっとよくなる」と太鼓判を押す。
 今だにフィジカルが弱いため、相手選手との接触を避けなければボールを取られてしまう。だからこそ素早くシンプルにパスを回す。それがチームの攻撃にリズムを生んでいた。中垣内は「勝たないとスタメンで出られなくなる。だから勝ちたかった。今日の後半のようにボールが回りだすと自分の役割ができていると思う。結果が出てうれしいです」と笑顔が弾けた。

 高校最終年の今年1年間の目標について、スペイン代表MFシャビのプレーが好きというとパサーは「1年間試合に出続けること」と謙虚。ただ、チームの目標に関しては「(96年度以来出場のない)高円宮杯(全日本ユース選手権)出場です」とはっきり「全国」を目標に掲げていた。

(取材・文 吉田太郎)

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