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「後悔したくない」大竹が猛アピール

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[4.21 練習試合 U-20日本代表候補 1-1 流通経済大]

 昨シーズンJ1で23試合に出場し4得点を挙げるなど、今回のU-20日本代表候補合宿メンバーでは最もプロでの実績があるMF大竹洋平(F東京)が存在感を発揮した。後半から右MFとして出場した大竹は、中盤でシンプルなつなぎとポジションチェンジを行いながら、チャンスと見るや思い切った突破でPAへ進入。17分には自らのドリブル突破で相手DF陣を切り裂き、GKとの1対1に。「GKを見ないでタイミングを外して打った。入ったと思った」と振り返る左足アウトサイドでのシュートはゴールのわずかに左へ外れ、「スーパーゴール」とはならなかったが、後半出場した選手の中では最もゴールを予感させていた。

 J1年目だった昨春は、U-19日本代表候補合宿で初めて年代別の日本代表入り。その後クラブで好調なプレーを続けた大竹は、北京五輪(8月)を控えるU-23日本代表候補合宿にも飛び級で招集された。だが、代表では“絶対的な1人”になることができず。北京五輪はおろか秋のAFC U-19選手権メンバーにも選ばれることはなかった。
 久々となるJAPANでの合宿でまず考えたことは「チームというよりも自分を出したかった。自分の良さを出さないと後悔すると思う。中盤ではシンプルにやって前に入ったら自分で(打開して)やろうと思った」。その思い通りに積極的なプレーを披露。そのドリブル、シュートが相手の脅威となった。

 今回の合宿で得たものもある。日本代表の好プレーのみが編集されたビデオを見ながら行われた約30分間のミーティング。同じ左利きのファンタジスタ、日本代表MF中村俊輔(セルティック)がボールを取られた際に味方を追い越して守備に戻っているシーンを見た。「俊輔さんでもあんなに意識して守備をしている。すごいと思った。自分ももっと意識したい」。個人で打開するドリブルに決定機をつくりだす絶妙なパス。そして得点力と攻撃力には定評のある大竹だが、「守備の意識も高い」選手としてさらに相手にとって嫌がられる選手になる。

(取材・文 吉田太郎)

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