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[大学MOM_20]神奈川大DF佐々木翔(2年)_緊急事態も冷静に対処

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[大学マン・オブ・ザ・マッチ]

[5.13 関東大学サッカー1部第7節 国士舘大0-0神奈川大 西が丘]

 4試合連続の無失点と神奈川大らしい堅守が戻ってきた大森酉三郎監督は、左サイドバックで先発し、後半途中からセンターバックに回ったDF佐々木翔(2年=城山高)を手放しで称賛した。

 0-0のまま緊迫した時間が流れていた後半33分、神大にアクシデントが襲った。国士館大の攻撃をゴール前で跳ね返し続けていたDF佐藤貴則(3年=藤沢西高)が足をつって途中交代。穴の空いたセンターアックに急きょ入ったのが佐々木だった。

 「練習でもやったことなかったし、驚いた部分はあったけど、やるしかないんで」。緊急事態にも冷静さを失わず、国士館の攻撃をシャットアウト。4試合連続無失点の立役者となった。

 大森監督も「アクシデントがあった中で、最終ラインの安定感を失わなかった。佐々木はどこでもできる選手。サッカーへの理解も深い」と、その戦術眼を称えた。

 左サイドバックとしても堅実に守備をこなした。対面にあたる国士舘の右サイドには大学サッカー界屈指のドリブラー、MF柏好文(4年=韮崎高)がいたが、「決定的な仕事をさせなかった」(大森監督)。守備に追われる時間は長かったが、国士館のキーマンである柏を抑え込むことで相手の攻撃力を半減させた。

 「サイドハーフの選手と(柏への)対策は話していた。中に入られるとシュートも打てる選手なので、うちはセンターバックが空中戦に強いから、サイドに行かせてクロスを上げさせようとした」。そのプランどおり、何度か柏にクロスを上げられる場面はあったが、そのたびにゴール前で跳ね返し、最後までゴールを割らせなかった。

 4試合連続無失点とはいえ、その間の得点もわずかに1。1-0で勝った明治大戦以外の3試合はすべてスコアレスドローに終わった。「自分たちの特徴は失点が少ないことだし、そういう守備はできてきた。あとはどう点を取っていくか。きょうはあまり上がれなかったけど、自分もどんどん攻撃に参加していきたい」。守備だけでなく攻撃も。佐々木の表情に満足感はなかった。

<写真>左サイドバックで先発し、終盤はセンターバックに入った神奈川大DF佐々木翔

(取材・文 西山紘平)

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