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矢野が1年9カ月ぶりゴールで存在感アピール

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Text alert@国立
日本が3-0とリードし、試合全体が緩いムードになっていた77分。長友のクロスに合わせてゴール前に飛び込んだ矢野貴章(新潟)が、ベルギーにとどめを刺す4点目をゲットし、存在感をアピールした。
矢野の代表ゴールは通算2点目。オシム監督時代の07年9月11日にオーストリアであった3大陸トーナメント、スイス戦以来という久々のゴールだ。

「数少ないチャンスに出場できて点を取れたのは良かった。引かれた相手にも、密集のところからダイレクトで崩していけている」と手応えを口にした。
「日本人の良さを生かす」というコンセプトの下、小兵FWがズラリと並ぶ岡田ジャパンにおいて、矢野の185㎝という長身は微妙な存在になっていた。代表には呼ばれたり、呼ばれなかったり。また、呼ばれても試合ではベンチに入れないということも少なくなかった。
オーストラリア戦など、1点がほしいときのパワープレーで岡田監督が選択してきたのは長身FWではなく、闘莉王というケースもあっただけに、内心複雑な思いを抱いているだろうことが想像できる。

ただ、この日結果を出したポジションは3人が並んだ2列目の右サイドで、これは新潟でやっている形と同じ。
「チームでも右だし、今日みたいに右から中へ入っていけたのは自信になる」と言う矢野が、新たな活路を見つけた。

<写真>日本FW矢野
(取材・文・矢内由美子)

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