13位・横浜F・マリノスの木村浩吉監督が12日、合意濃厚だった日本代表MF中村俊輔(セルティック)獲得が破談寸前まで追い込まれている件に関し、怒りをあらわにした。

　13日付スポーツニッポンによると木村監督は「オレは最後まで来てくれると信じている。でも、これで来なかったら怒るよ。交渉の途中経過を中途半端に聞くと怒りがこみ上げてくるから、交渉は(フロントに)任せるけど。獲得はうちだけじゃなくて、日本のため。それは分かっているはず」。木村監督はチーム統括部長時代に渡欧して交渉を行うなど俊輔復帰に尽力してきた。また監督就任後も復帰を見越してチーム戦術などを試行錯誤していただけに、思い入れは強い。

　交渉の最終局面で条件面の一部に斎藤社長が難色を示したことが原因となり交渉が決裂したという今回の一件。現在俊輔はエスパニョール(スペイン)移籍が決定的となっている。日本代表のエース・俊輔復帰とともにリーグ戦13位からの巻き返しを狙い、抜群の人気を誇る俊輔を軸とした営業戦略も練っていた横浜FMだが、このまま獲得を逃せば、クラブは大混乱する可能性がある。

(文　吉田太郎)