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[高校MOM_50]前橋育英MF中美慶哉(3年)_左サイドの核弾頭

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[高校サッカー マン・オブ・ザ・マッチ]
[8.3 全国高校総体2回戦 前橋育英 4-1 清水商 奈良学園中高総合G]

 自ら挙げた得点こそなかったが、日本高校選抜MF中美慶哉は持ち前の左サイドのドリブル突破から、前橋育英がこの日叩き出した4得点のうち2点に絡んだ。
 現在も、ベスト4に勝ち進んだ昨年の高校選手権と同じポジションを務めているが、このインターハイの前までは、ボランチやトップ下を務めることも多く、中美のポジションを固定できずにいたことは、前橋育英が春先から調子の上がらない要因のひとつだったのかもしれない。だが、ここに来て、ようやく本来のポジションに復帰し、チームの調子もうなぎ昇りに上昇した。
 切れ味鋭いドリブルが武器とはいえ、頑なに持ちたがるタイプではなく、チーム戦術の中で自らの特徴を生かす術を心得ている。「1対1だったら勝負する。2、3人とマークが来たら、フリーの味方に預ける。それでスペースを狙う」と本人も語る。山田耕介監督が警戒していた清水商のサイドアタックも、中美がドリブルでグイグイと押し込み、推進力を働かせたからこそ、威力を半減させることができていたのである。

(取材・文 鈴木潤)
09全国高校総体特集

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