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川崎Fが「フェアプレー10カ条」で試合へ

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 ナビスコ杯決勝の表彰式での態度が問題視された川崎フロンターレが「10カ条のフェアプレー精神」で、8日の千葉戦に臨むことになった。

 7日付のスポーツニッポンによると、クラブ側は6日までに選手に対しフェアプレーの徹底を厳命。今後はピッチ上で紳士的なプレーに徹することで汚名を返上していくことになるという。

 その内容は①汚いプレーはするな②報復行為はするな③審判の判定には従え④ファウルを受けても相手と握手しろ⑤ユニホームのすそを出すな⑥交代には従って、きびきび交代しろ⑦ファウルでいつまでも倒れるな⑧試合が終わったら感謝して審判と握手しろ⑨相手を称えて握手しろ⑩サポーターへのあいさつは勝っても負けても堂々としろ--の10項目。 

  ゲームキャプテンの日本代表MF中村憲剛は「プレーをする機会を与えてもらっているので、事の重大さを受け止めながらみんなと考えてやっていきたい」と話し、選手会長のDF井川祐輔は「僕たちが信頼を取り返せるのはピッチでフェアプレーで戦って勝つこと」と真摯に受け止めたという。

 6日のミーティングでは、強化部から選手全員に1枚の紙が配られ“反省文”を書いた。ナビスコ杯での表彰式の問題についての考え、そして今後どのようにすればいいか、の2点についてそれぞれの考えを書いたという。クラブ側は選手再教育に乗り出している。

 現在リーグ首位で、J2降格目前の千葉に勝って、勝ち点差1の2位・鹿島が山形に敗れれば、次節22日の大分戦で優勝が決まる。本来ならリーグ終盤の大詰めとあって、チームのボルテージは最高潮に達しているはずだったが、チーム全体が重苦しい雰囲気に包まれている。

 選手が持つブログには批判はもちろん、批判の度を超えた書き込みも相次いでいる。だが「何を言われても、何も言う資格はない」と中村。「これからずっと反省していかないといけないし、それをプレーで見せていかないと。決して忘れてはいけないと思います」。紳士的なプレーで名誉をばん回し、そして優勝をつかみたい。

(文 近藤安弘)

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