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[スポ東]東洋大、10位で終了。異例のロスタイム9分に泣く

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 第83回関東大学サッカーリーグ戦2部は21日、足利市総合運動公園陸上競技場で東洋大-尚美大を行い、東洋大は2-4で破れた。最終節で、引退試合ともなった試合で4年生を中心にメンバー編成を行ったが、惜しくも敗戦。東洋大は今シーズンを10位で終えた。

 開始1分。FW高橋(国2・八千代)がPA外から打ったシュートがゴール右隅へと突き刺さり、先制点を挙げる。勢いそのままに、前半25分過ぎまでは、完全なる東洋大ペースで試合は進む。両サイドで高い位置を取り、攻め上がるも、シュートはいずれも枠外へ。FW高橋のシュートは運悪く、ゴールポストに阻まれる。多くのチャンスを決め切れずに時間が過ぎていくと、次第に流れは尚美大へ。裏を取られ抜けだされる場面が目立つも、GK慶徳(国1・越谷南)の果敢なセービングでピンチを防ぐ。

 1対0で迎えた後半。開始直後の後半1分、FW田原春から流れてきたボールをMF岡田(国2・武南)が右サイドからミドルシュート。追加点を獲得する。しかし2対0となり、流れは東洋大にくるかと思われた直後、試合はまさかの展開を迎える。

 追加点からわずか5分後。カウンターからのピンチに飛び出したGK慶徳が頭を負傷。出血が止まらずに、試合はおよそ6分間中断する。そして、中断明けのワンプレーでボールを奪われ失点すると、後半31分にもカウンターから失点。ゲームは振り出しに戻る。

 2対2のまま、9分間ものロスタイムへと突入。このロスタイムが魔の時間となってしまう。DF新里(国3・八千代)がPA前正面でファールを与えると、このFKを相手GKが直接決め逆転を許す。さらには終了間際、相手PA手前でボールを奪われると、簡単に中央へと詰められ、再び失点を喫した。このゴールとともに試合は終了。2対4での敗戦となった。

 最終節は4年生全員が出場というのが、例年だったため、悔いを残した選手は多いはずだ。しかし、今年度の順位が来季の対戦順に影響することを考えれば、一つでも順位を上げてシーズンを終えるべきである。引退試合といえども、一選手の納得よりも、チーム全体の向上を取ることは仕方がないといえるだろう。今季取りこぼしてきた勝ち点のつけが、最終節に回ってしまったのは非常に残念だ。

 来季は、この反省を活かして、チーム全員が納得する形で最終節を迎えられるよう、これから一層練習に励んでいく。

以下は試合後のコメント

●西脇監督
「打ち合いになるだろうと思っていた。決定機が互いに多かった。どちらに転んでもおかしくない展開だったと思う。点さえ決めていればという試合。最終戦という中で、試合に出たメンバーは全員がよくやってくれた」
―今シーズンを振り返って。
「戦う集団になりきれなかった。それは3年間見てきたからこそ感じることかもしれない。そういう集団に出来なかったのは私自身にも責任があると思う」
―良かったところは?
「下の学年が多く出場機会を得ることが出来たこと。努力して自主練習をやる子たちが多くいて、結果を出せるのは非常に良いことだと思う。若手の子たちはそうすることによって、チーム全体が自主練習をしないと置いていかれると思えるくらいになれればいい」

●宮崎(国4・湘南Y)
「試合の入りは最高だった。でも、点が取れないのがやっぱり今年の弱さだと思う。詰めの甘さが自分たちの弱さ。あそこで決められなかったのは厳しい。自分もチャンスの場面があったし、自分の弱さでもある。今日はとにかく勝ちたかった。
今シーズン通して、最上級生として申し訳ない気持ちでいっぱい。(後輩たちには)悔いの残らないようにしてほしい。4年生になった人には、色々あると思うがしっかり練習して頑張ってと言いたい」

●郡司(国4・鹿島Y)
「最終戦だったし、勝ちたかった。負けてしまって残念。でも、最後にみんなと出来て良かった。久しぶりの出場だったし、やっていてとても楽しかった。いくつかチャンスはあったが、結果につながらなくて残念。(後輩たちへ一言)これから走りや練習など、きついと思うが、全ては自分に跳ね返ってくるので、妥協せずにしっかりとやってほしい」

(取材・文 スポーツ東洋 片岡涼)
(写真 スポーツ東洋 菅野滋之・酒井萌美)

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