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[大学MOM41]鹿屋体育大FW中筋誠(4年)_Jとの対決生きた2発

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[大学マン・オブ・ザ・マッチ]
[12.19 全日本大学選手権1回戦 鹿屋体育大4-2浜松大 平塚]

 鹿屋体育大のFW中筋誠(4年)がエースの貫録を見せた。183cmの長身を生かして空中戦で強さを発揮し、巧みなポストプレーでリズムをつくると、2-0の後半26分にはMF多田高行(3年)の左クロスをヘディング。いったんはGKに弾かれたが、こぼれ球を押し込んだ。

 「一発で決めないといけない」と最初のヘディングで決め切れなかったことを反省したが、3-2と追い上げられたあとの後半ロスタイムにも自身2点目を決め、試合を決定付けた。

 天皇杯でJクラブとの真剣勝負を戦った経験が生きた。2回戦でJ2の徳島ヴォルティスを3-1で下した鹿屋体育大は3回戦でJ1のジュビロ磐田と対戦。0-1の後半ロスタイムに中筋が同点ゴールを決め、延長戦までもつれ込む激闘を演じた(結果は延長戦の末、1-3で敗退)。

 J1チームから奪ったゴールの自信は大きかった。「JのDFとやった経験もあるし、我慢する時間が長くても我慢できるようになった」と中筋は言う。この試合でも3点リードからあっという間に1点差に迫られながら、そこで踏ん張り、最後は中筋のゴールで突き放した。

 「天皇杯は失敗して当たり前だった」というように、挑戦者として挑むだけの天皇杯とは違った難しさもあった。「天皇杯とか国体と違って、大学生同士の全国大会は3年ぶりだった」。実力に大きな差がない大学チーム同士の全国大会なら何が起こるか分からない。実際、3-0から3-2まで追い上げられる展開もこれまではほとんどない経験だった。

 「3点取っても気を緩められない。怖いなと。地区大会なら1点取られても3-1で終えられるのに。全国の厳しさを学べたので、次に生かしていきたい」。2失点の教訓を無駄にすることなく、23日の準々決勝・明治大戦につなげていくつもりだ。

<写真>2得点を決めた鹿屋体育大FW中筋誠

(取材・文 西山紘平)

特設:大学選手権09

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