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[大学MOM53]明治大FW久保裕一(3年)_3ヵ月ぶり復活の2発

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[大学サッカーマン・オブ・ザ・マッチ]
[12.26 全日本大学選手権準決勝 関西大0-2明治大 平塚]

 エースの復活弾だ。開幕4日前に左太腿裏を肉離れした明治大のFW久保裕一(3年)は19日の1回戦を欠場。23日の準々決勝に後半33分から途中出場し、復帰にこぎつけると、今大会初先発で期待に応えてみせた。

 前半7分、MF小林裕紀(3年)の縦パスを胸でスペースに落とし、右足でゴール左隅に流し込む先制点。後半35分にもMF都丸昌弘(4年)のヘディングシュートをGKが弾いたところにつめ、ダメ押しの2点目を決めた。

 試合前日の練習後、神川明彦監督から先発を告げられた。「絶対にやってやろうと思った。ケガを早く治して、早く復帰したいと思っていたけど、その間にみんなが頑張ってくれて、ここまで来れた。出るからには絶対に点を取りたかった」。エースとしての意地だった。

 今季序盤は関東大学リーグ1部でも開幕6試合で5得点を挙げるなど順調なスタートを切った。ところが、その後はケガや体調不良もあり、思うような結果を残せず。今年最後の大会と強い決意で練習に取り組んでいた矢先の負傷で、一時は大会絶望かとも思われていた。

 公式戦先発が10月17日の関東大学リーグ・駒澤大戦以来、約2ヵ月ぶりなら、ゴールも9月26日の中央大戦以来、3ヵ月ぶりだった。「先発もゴールも、全部久々」。そう言って笑った久保は「最近、全然点を決められてなかったし、自分が点を取ってチームが勝つのはFWとしてうれしい」と手応えを感じた様子だった。

 1月6日、決勝の相手は夏の総理大臣杯王者の福岡大。勝てば、51年ぶりの優勝となる。「僕らで歴史をつくろうと話してきた。タイトルを取って終わりたい。(福岡大は)GKがうまいと聞いているので、そういうGKから点を取って勝ちたい」。復活したエースが明大の歴史に新たな1ページを刻む。

<写真>2得点でチームを決勝に導いた明治大FW久保裕一

(取材・文 西山紘平)

特設:大学選手権09

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