[1.1 天皇杯決勝 G大阪4-1名古屋 国立]

　悔しさはあったが、封印した。今季限りで退団し、C大阪への移籍が濃厚となっているガンバ大阪FW播戸竜二は出番がなかったが、最高の船出を演出してくれた仲間へのお礼を口にした。

　「優勝して終われるというのは良いことだと思う。いい形で次にいける。幸せだと思う」

　後半、ベンチ横で必死にウォーミングアップをし、出番に備えていた。チームがリードしてからも、その姿勢は変わらない。“スーパーサブ”としていつも通り、いつ呼ばれてもいいように万全な準備を整えていた。結局、出番はなく、悔しい思いはあるが、日本一軍団の仲間に入れたことは誇りに感じている。「大阪に帰ってね、みんなで飲んで盛り上がりたいね」と祝杯を楽しみにしている。

　移籍先はC大阪が濃厚となっているが、この日は「三が日ゆっくりして、ブログで発表するよ。5日からヨーロッパにサッカーを見に行くから、そのあとにしようかな。向こうからオファーが来て、契約したりしてね」と冗談を口にし、明言は避けた。それでも、「自分の中では決まっている。次のチームでもこういう舞台に来られるように頑張りたい」と新たな目標を掲げ表情を引き締めた。

　「こういう舞台で結果をだすのは、やっぱりいいチーム。来年はG大阪と対戦するのはしんどい?　紅白戦でいつも相手してるからね。オレはそんなのはないよー(笑)」とにやりと笑った播戸。移籍先ではレギュラーを獲得し、G大阪と対戦、そしてゴールを決める-。2010年、浪速のストライカーは新天地で大暴れするつもりだ。

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<写真>G大阪FW播戸
(取材・文　近藤安弘)

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