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U-17代表指揮官がユース代表入り目指す選手へアドバイス

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 「コパ・チーバス2010」(メキシコ、22日初戦)に出場するU-17日本代表は20日午前、メキシコ遠征前の最後の練習を行った。大熊裕司監督は素早い攻守の切り替えとポジショニングを徹底。またディフェンス時に相手との距離を一歩でも詰める意識と努力することを植えつけていた。大熊監督は「(判断、プレーのスピードは)国内の意識では世界どころか、今ではアジアでも厳しい。あと1歩だったり、半歩を詰める、そういう細かいところが差になる。(U-17日本代表メンバーには)世界が当たり前にやっている速さを感じてチームにフィードバックしてもらいたい」と話した。

 今回のU-17代表メンバーは都道府県選抜や各チームで活躍してきた選手ばかり。今回招集された20人の足元の技術が高いことについては指揮官も認めている。ただし、判断に遅れが出たり、力をセーブしたプレッシャー、チームの危険を見逃したプレーなどには容赦なく厳しい声が飛んだ。例えば、前線の選手がパスコースを切った時点で動きを緩めていれば「コースを切っているだけではディフェンスにならない。チャンスがあれば奪え」と指摘。逆にFW高原幹(名古屋U-18)やFW柏瀬暁(清水ユース)が見せた、相手ディフェンスがそろう前に仕掛けたプレーには「良し」と褒めた。

 1993年生まれを中心とした現在のU-17日本代表の今年の活動は今回の「コパ・チーバス2010」と夏の新潟国際ユース大会の2回となる予定。国際舞台の公式戦のない“狭間の世代”だ。だが、来年にはU-18日本代表としてAFC U-19選手権予選を戦い、その先の13年U-20W杯を目指すこととなる。大熊監督は、今回選ばれていない同年代の選手たちへ向けて「(攻守の)切り替えの早いサッカーができているか。(自分のためだけでなく)グループのためにやれる選手が代表に入ってくると思う」とアドバイス。個人プレーだけにとどまるのではなく、チームのために何ができるか。現状のプレーに満足するのではなく、より高い意識を持って自分を磨くことが必要となる。

(文 吉田太郎)

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