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[高校]矢板中央3人衆、高校選抜入りへ意欲

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[1.30 栃木県高校新人大会3回戦 矢板中央 4-1 烏山 矢板中央G]

 第88回全国高校サッカー選手権でベスト4に進出した矢板中央(栃木)からはDF須藤貴郁とMF益子直樹(ともに3年)、MF渡辺裕紀(2年)の3選手が大会優秀選手に選出された。矢板中央の新チーム初戦となったこの日、新チームの主将を務める渡辺は中盤中央で圧倒的な存在感。サイドへの速く正確な展開からチャンスをつくり出していた。

 すでにチームから引退している須藤と益子はその試合をピッチサイドから観戦。渡辺とともに高校選抜合宿(2月、静岡)に臨む予定の2人は試合後、不出場だった1、2年生たちとともにクロスからのシュート練習などに汗を流していた。

 高校選手権で須藤は堅守・矢板中央の守備の柱として最終ラインに君臨。抜群のリーダーシップを発揮すると同時に隙のないカバーリングなどクレバーなディフェンスでチームを引っ張った。須藤は高校選手権を振り返り「自分自身は県大会に比べて調子良かった。相手のキープレーヤーを止めることができていたし、(優秀選手選出は)その部分を評価されたからだと思う」。
 また、準々決勝の広島観音(広島)戦で決勝ゴールを決めたほか、攻撃の核として左サイドで存在感を放った益子は、高校選抜候補でもある優秀選手選出について「自分自身としてはパスミスも多かったし、あまりよくなかった。だから選ばれてびっくり。『ラッキー』と。ただ自分は積極的にいったときのプレーが評価されたと思う。(合宿では)そこは出してアピールしたい。とにかくビビらないで積極的にやりたい」と誓った。

 2人は全国選手権準決勝敗退から数日のオフを取り練習を再開。現在は引退前と同様のチームの通常練習に参加し、高校選抜合宿へ向けて状態を上げている。
 卒業後は須藤が平成国際大(埼玉県1部)、益子が作新学院大(北関東)へ進学。関東、関西の一部のような強豪とは違った場所から上を目指すことになる。今回の候補合宿では強豪大学へ進むほとんどの選手たちを上回り、高校選抜欧州遠征メンバー(高校選抜候補合宿などを経て選出)に入ることが目標だ。
 益子は「絶対受かるという気持ちでいる」と断言。須藤も「『やってやる』という気持ちで後悔しないようにやりたい」と力を込めた。「少しでもアピールして、いいものをチームに持ち帰る。アピールして代表とか狙えるように頑張る」と語る渡辺を含む矢板中央の3人衆は「(年代別)代表選手や(自分たちより)うまい選手ばかり」の高校選抜候補メンバーの中で存在感を発揮し、目標の欧州遠征メンバーに生き残る。

<写真>高校選抜候補合宿へ向けて練習する矢板中央の須藤(右)と益子
(取材・文 吉田太郎)

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