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[高校新人戦]エース不在も清水商、プリンスリーグ前哨戦制す:静岡

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[1.31 静岡県高校新人大会中部地区3位決定戦 清水商 2-1 常葉橘 藤枝明誠G]

 平成21年度静岡県高等学校新人サッカー大会中部地区大会3位決定戦が31日、藤枝市の藤枝明誠グラウンドで行われ、清水商が常葉橘が対戦。清水商がFW大森翼(1年)の2得点の活躍により、2-1で勝った。

 ともにプリンスリーグ東海1部に所属する両校の一戦は2-1で清水商が制した。1年生エース・風間宏矢がU-17日本代表のメキシコ遠征により不在だった清水商だが、試合開始わずか10秒に敵陣でボールを奪った大森があっさり先制ゴール。さらに31分にも長身FW大森がゴールを決めて2-0とした。

 清水商はその後も全国総体に出場した昨年も主力だったMF前澤甲気とMF岩崎隆太郎(ともに2年)が鋭いドリブルから相手ゴールへと迫る。だが、中盤で絶対的な存在感を放っていたU-18日本代表MF風間宏希(3年)が抜けた影響は大きい。大瀧雅良監督も指摘していたが、新井一耀(1年)と大道桂三(2年)の両CBら静岡でもトップクラスのタレントを擁するが、柱が不在で統一感なくチームをコントロールできていない状況。攻撃ではボールこそ持っているもののゴール前でのアイディアを欠き、試合を決定付ける3点目を奪うことができない。

 逆に後半、それまでクロスバーにシュートを阻まれるなどゴールが遠かった常葉橘に追撃を許す。サイドを割られ、7分にFW渡邉勇太(2年)にゴールを押し込まれてしまった。この後、清水商の攻撃を梅村亮人主将(2年)中心に断ち切った常葉橘は再三相手ゴール前までボールを運んだ。だが、「(押し込まれても)ボクと新井のところで止めれば問題と思っていた」と振り返る大道と新井ら清水商の中央の壁を打開できず。1点リードを守った清水商が逃げ切った。

 大瀧監督は今年の戦力について「昨年よりはプラス」と評するが「昨日(準決勝、藤枝明誠戦)きょう(3位決定戦)と内容はよくない」と厳しい。過去5回の優勝を誇る全日本ユース選手権、そして同3回の全国高校選手権での全国復帰を目指す清水商。昨年、7年ぶりの全国総体出場に貢献するなど経験値の高い選手たちは今年の戦いに自信を見せている。エース不在でも勝ち切った試合を前向きに捉え、今後の結果につなげる。

<写真>清水商の攻撃の核を担ったMF前澤(右)
(取材・文 吉田太郎)

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