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PK献上の内田「相手がうまいと感じた」

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Text alert@国立競技場
どうしても欲しかった先制点を奪ってから、わずか10分後のことだった。前半33分。人数をかけて攻め込んできた韓国に対し、内田篤人(鹿島)が思わず足を出してしまった。

「突っ込んできたと思った。相手がうまいなと感じた」と振り返ったが、スロービデオでは内田がキム・ボギョンの足を引っ掛けている場面がしっかり映し出されていた。手痛いPK献上で1-1の同点。2点差以上の勝利で優勝しようというプランを思い描いていた日本にとって、重い失点だった。

しかし、闘志は衰えなかった。むしろ奮い立った。「まだ同点。0-0だと思ってやろう。点を取ろう」と気持ちを切り替え、はっきりと攻撃に転じた。

中村からのスルーパス、遠藤とのワンツーで抜け出し、チャンスを量産。「けっこう裏は取れたと思う。点が取れるなら、最後までもたなくてもいいと思いながらプレーした」と話し、悪かったことばかりではないという思いをにじませた。

互いに退場者が出るなど、荒れた試合。評価の難しい面はあるが、宿敵韓国に敗れ、順位は過去最低の3位と、批判されても仕方のない結果であることは事実だ。「しっかり受け止めて、もう一度しっかり、Jリーグでやっていきたい」と厳しい表情が自然と浮かんでいた。
(取材・文・矢内由美子)

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