beacon

[ナ杯]栗原が中澤に競り負けた?俊輔がCKから決勝アシスト

このエントリーをはてなブックマークに追加
[3.31 ナビスコ杯第1節 横浜FM1-0山形 ニッパ球]

 流れを変えたのは、やはりこの男の左足だった。横浜F・マリノスは0-0の後半13分にMF中村俊輔とMF山瀬功治を同時投入。連戦のカップ戦ということを考慮し、温存していた代表コンビを満を持してピッチに送り込んだ。

 「早かったけどね。本当はもう少し(投入を)延ばすつもりだった」と木村和司監督。想定していた交代のタイミングより早かったが、リズムの出ない試合展開に業を煮やした。中村が中盤を自由に動いてスペースでボールを呼び込み、試合のテンポを変えると、後半26分、中村の左CKからDF中澤佑二が決勝点。まさに俊輔のひと蹴りが試合を決めた。

 リーグ戦ではDF栗原勇蔵が中村のCKから2得点を挙げるなどホットラインを構築していたが、この日は中澤の頭にピンポイントで合わせた。試合前に木村監督は中澤に「佑二もそろそろ決めんといけんの」と声をかけていたそうで、中村も「勇蔵ばっかじゃなくて、ボンバー(中澤)もね。勇蔵は“ボンバーに競り負けた”って言ってたけど」と笑った。

 苦しい試合をセットプレー一発で勝つことも、勝負強さという意味では重要だ。「サポーターには寒い中、来てもらって、ちょっと寒い試合をしてしまい、申し訳ない」と話した木村監督も「こういう勝ちでも勝ち癖を付けていくのはいいこと。いいキッカーがいて、いいターゲットがいるのはいいね。ひとつの武器だし、相手にとっては脅威だからね」とご満悦だった。

(取材・文 西山紘平)

TOP