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G大阪が平井2発で大宮を下し初勝利!

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[4.10 J1第6節 大宮1-3G大阪 NACK]

 J1第6節が10日に各地で行われ、NACK5スタジアム大宮では大宮アルディージャガンバ大阪が対戦した。ともに勝ち切れず不振を極めているが、開始8分に大宮がFW藤田祥史のゴールで幸先良く先制。しかし、G大阪は絶好調のFW平井将生が2ゴールを決めるなど逆転に成功。3-1で今季リーグ戦初勝利をつかんだ。

 大宮はエースのFWラファエルが右太腿裏肉離れ、主将のMF藤本主税が右膝痛で欠場した。システムは4-4-2でGKは北野貴之、DFラインは右から坪内秀介、深谷友基、マト、村上和弘。中盤はボランチが金澤慎とアン・ヨンハ、右MFに橋本早十、左MFに内田智也が入った。2トップは市川雅彦と藤田祥史が組んだ。

 対するG大阪はFWルーカスのほか、MF遠藤保仁が左太腿裏痛で、FWチョ・ジェジンが右膝痛でベンチを外れる非常事態。そんな中、FW宇佐美貴史が今季リーグ戦初出場初先発した。システムは4-5-1でGKは藤ヶ谷陽介、DFラインは右から加地亮、中澤聡太、山口智、高木和道。中盤はボランチが橋本英郎と明神智和、MFは右から安田理大、二川孝広、宇佐美 貴史が入った。1トップは絶好調のFW平井将生が務めた。

 序盤はホームの大宮がリズムよく攻め込んだ。前半5分、CKからチャンスを作る。左からのキックにDF深谷がヘディングシュート。GK藤ヶ谷にセーブされたが、再び左CKをゲット。ここでも深谷が競り勝ち、こぼれ球を中へ折り返したが、ゴール前で合わせられなかった。

 G大阪は相手の勢いに押され、中盤でのパスミスが目立った。前半8分、これを象徴する形で大宮にゴールが生まれた。G大阪は自陣左サイドで山口、高木とつなぐ。高木は前を向けずDFラインに入っていた明神にバックパス。スペースのない中でのやり取りに明神がトラップミスし、これを大宮FW藤田祥史が奪って先制ゴールを決めた。

 その後、G大阪は二川、橋本を中心にボールを回す時間が少しずつ増えてきた。しかし、バイタルエリアは崩せない。前線と呼吸が合わないシーンが目立った。

 大宮は前半17分、パスカットからのカウンターで最後は藤田がシュートを放つがGK正面に。さらに同25分には、ゴール前の混戦からこぼれ球を内田が左足でシュート。同32分には右CKのチャンスでの折り返しに、藤田が左足ボレー。これもGK藤ヶ谷にセーブされたが、いつ追加点が取れてもおかしくない時間帯が続いた。

 G大阪は劣勢の中、若きコンビのプレーが流れを変えた。前半44分、右サイドでボールを受けた宇佐美貴史が右アウトでパス。これをPA左で平井将生が受けてドリブルで仕掛け、左足でシュート。丁寧にゴール右を突き1-1同点弾を決めた。前半はそのまま折り返した。

 後半、大宮は内田に代えてMF金久保順を投入。G大阪は山口に代えてFW大塚翔平を投入した。これにより安田理が左SBへ入り、高木がCBへ。大塚がトップ下に入り、二川が右MFに回った。

 後半はG大阪が息を吹き返した。積極的な仕掛けが増え、少しながら“らしさ”を発揮し始めた。そして開始から4分、待望の逆転ゴールを奪った。右サイドから二川がクロスを入れ、ファーで高木が折り返す。これがゴール前にいた平井将生のもとにこぼれ、絶好調男が落ち着いて押し込んだ。

 これで勢いに乗ったG大阪はその3分後、貴重な追加点を奪った。左サイドを安田理大が崩しクロス。これに攻撃参加していた明神智和がゴール前で合わせ、3-1リードに成功した。

 後半8分、大宮はアン・ヨンハに代えてFW石原直樹を投入。攻撃の選手を増やして流れを変えようとした。その後、一進一退の攻防が続く。G大阪は後半26分、橋本に代えてMF武井択也を投入。大宮はその1分後、村上に代えてDF杉山新を入れた。

 後半30分、G大阪にアクシデントが発生した。左サイドをFW平井将生がドリブルし左足でパスを出したが、直後に転倒。足を痛めたとみられる。そのまま試合には戻れず担架で運ばれた。すぐにFWドドと交代となった。この日2ゴールを決めるなどG大阪を牽引しているだけに、状態が心配される。

 大宮はその後、持ち味のハードワークからボールを奪い、ゴールを目指したが、G大阪も粘り強さを発揮。なかなかゴールネットを割れない。G大阪は無理せず、つなぐ場面とロングボールとを使い分け、相手の攻撃を跳ね返した。ロスタイムは4分。大宮は必死に動いて攻めようとするが、打開できず。G大阪が3-1で今季リーグ戦初勝利を飾った。

(取材・文 近藤安弘)

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