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[大学MOM58]流通経済大MF中里崇宏(3年)_ユニバ代表候補のゲームメーカー

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[4.10 関東大学1部L第2節 流通経済大 5-0 拓殖大 西が丘]

 5-0発進した流通経済大は、中盤のコントロールタワーが印象的なプレーを見せた。全日本大学選抜MF中里崇宏(3年=流通経済大柏高)はダブルボランチの一角として先発すると、やや引き気味のポジションから得意の左足でゲームメーク。ダイレクトで逆サイドへ繰り出すサイドチェンジなど、リズムを変えるパスを出す一方、前半29分には左サイドを鋭く突破してからのラストパスでチームの2点目を呼ぶなど、選手に対して厳しい中野雄二監督も評価を与える90分間だった。

 常に前を見ながら、多くの選択肢を持ってプレー。ピッチの幅と縦のスペースを広く活用して攻撃を活性化した。ただ本人は「攻撃をスピードアップさせる、ゴーサインを出すようなパスが少なかったし、ミスも多かった。比嘉、山村と連携して失点ゼロに抑えられたことはよかったけど、もっと得点に絡むプレーがしたい」と不満げ。中盤の底の位置から攻撃をコントロールし大量5ゴールにつなげたものの、昨年までのチームが見せた、豊富な運動量から流れるようなパスワークで崩し続ける「強さ」を披露するまでには至らなかっただけに、試合後も会心の笑みは見られなかった。

 流通経済大柏高の司令塔ととして07年度の全日本ユース選手権と全国高校選手権を制している中里は3月の大学日韓戦で先発するなど来年のユニバーシアード日本代表の有力なゲームメーカー候補。将来Jでの活躍も期待されるレフティーだ。ただ、タレント揃うチームにおいて、昨年まではまだ絶対的な存在ではなかっただけに「結果を出し続けないといけない。しっかりとチームの中心になれるように」と慢心することなく前進することを誓っていた。

(取材・文 吉田太郎)

連載:大学マンオブザマッチ

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