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[ACL]憲剛効果? 谷口&田坂が発奮の2ゴール!!

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[4.14 ACL GL5節 川崎F3-0城南一和 等々力]

 川崎フロンターレが3-0の完封勝利で、グループリーグ突破に望みをつないだ。最終節で勝ち点1差で2位の北京国安戦(アウェー)に勝てば、GL突破が決定する。

 城南一和に負ければ突破が絶望的となる中、中盤のキーマン2人が突破口を開いた。まずは前半4分、PA前で田坂、レナチーニョとつながったボールを最後はMF谷口博之が豪快に右足を振り抜き、ゴールネットを揺らした。

 そして次はMF田坂祐介田坂だった。前半21分、試合を優位に進める直接FKを決めた。PA中央やや左でのFK。まずは谷口が蹴ると見せかけて、すぐさま田坂が右足を振り抜いた。壁7枚を抜いてゴールイン。コースは少し甘かったが、強烈なボールで相手GKの手を弾いて突き刺した。

 田坂は「コースは甘甘でしたけどね。練習してきたことでができた。きょうは負けられないという思いが強かった。仕掛けようと思っていた。(得点が)前だけだと言われるのは嫌なので、タニとオレとで結果を出したかった。今後はもっとサイドバックとかいろんなところからも点を取れるといいと思う」と笑顔をみせた。

 久々に生まれた中盤選手のゴール。もしかしたら、これも“憲剛復帰効果”かもしれない。ともに期する思いがあった。谷口は、中村憲剛が不在中、キャプテンマークを巻いていた。プレータイプが違うために仕方ないが、中村憲剛が不在中は中盤のタメや効果的なスルーパスが出せない上、不在の公式戦10試合中、先発の中盤選手のゴールは1点(谷口)だけ。FWでしかゴールがとれないという声も漏れ伝わっていた。

 田坂は谷口以上の強い思いで試合に挑んだ。そもそも、中村憲剛とは同じトップ下のポジションで、離脱により先発の座が回ってきていた。中村憲剛が復活したということは、チームとしてはうれしいが、同時に自身が先発落ちの可能性もでてくるのだ。

 これについて田坂は「ポジション争いが激しくなるのは分かっていた」と気持ちを高ぶらせていたことを明かし、「でもその分、自分も成長できる。自分も高いレベルでぷれできるようになりたい。すごく個の先が楽しみ。監督をこまらせられるようにしたい」と言い切った。中村憲剛といえでも、座して控えに回るつもりはない。日本代表MFと真っ向勝負し、自らの成長はもちろん、チーム力アップにつなげる意気込みだ。

 2人のプレーについて、中村憲剛は「田坂や谷口が点を取れたのはよかった。FWの得点が多かった中、中盤が点を取れたのはプラス。ここからレギュラー争い頑張らないとと思います」と、頼もしそうに見つめていた。

 今後、稲本のアンカーは確定として、2列目に谷口と中村憲剛、もしくは憲剛と田坂、田坂と谷口と、バリエーションが増えるのは確実。大黒柱が不在の中で、成長した若きセンタープレーヤーの2人と、中村憲剛が融合すれば、さらに楽しみな川崎Fになる。

<写真>前半4分に先制点を決めた川崎F・MF谷口(29番)
(取材・文 近藤安弘)

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